平凡な少女と柳
俺達、立海テニス部はマネージャーをとっていない。
だが、先日俺のクラスに他の県でマネージャーをしていたという女子生徒(三浦 なお)が転入してきた。
平凡な少女だったが、俺は単純に興味があった。

転入してきた際の自己紹介で、ここでもマネをやりたいです、といったのだから、ある意味有名人となってしまった様だ。

俺の隣の席になり、テニス部だということを隠して話してみた。どうしてテニス部のマネージャーをやりたいのかと。

「えっとね、前の学校、毎年全中に出てたのね。それで私が転校することになったから会えるにも会えない距離だし絶対に会おうって約束をしたんだ。ここも、全国大会レベルでしょ? 私の目標も果たせるし、ここの部活の目標も果たせると思うんだと思ってね。もしかしてマネさんいたりする?」

毎年大会にいたのか。俺のデータによると、マネージャーをとっていた学校といえば九州の学校か。

「いや、マネージャーはいないそうだ。」
「やった、ありがとう。部長さんか、副部長さんと話せたりする?」

万遍の笑みで聞いてくる様子を見れば、マネージャーをやりたいという気持ちが伝わってくる。ミーハーでは無いという認識でいいのだろう。俺たちと話すのも慣れているようだ。女子達の目線には気づいていたようだが、それも慣れているようだ。前の学校でもこのような感じだったのだろうか。データがたくさん取れそうだ。
それに、もう少し話していたいという気持ちが自然と出てくる。
そんな気持ちを押し殺して、幸村が良しとするかが心配だった。

「ああ、部長の所まで案内しよう。」
「ありがとう、確か、間違っていたら本当に失礼なんだけど、柳君だったよね?」

自己紹介をしていなかったのに、よく分かったな。俺が不思議そうにしていたらしく、三浦は俺にこういった。

「去年パンフに載っていたのをここに来る時に見てきたし、あと一応全国大会に出た人達の写真が一覧にあるデータ貰うからそれで顔を一致させてたんだよね。けど柳君しか一致しなかったや。他の人に申し訳ないな。」

なるほど。やるべき事はやってくるのか。それは、テニス部としても有難いマネージャーだ。
俺は三浦にマネージャーをやってもらいたいと心から思った。
それに普段は、幸村や真田ばかり覚えられていたが、今回は自分だけ覚えられていることに優越感があった。柳という名字ではなく、蓮二という名前で呼べと言っといた。

幸村にあわせると、幸村と三浦は知り合いなようだった。だが幸村が一番に声を掛けたが、向こうは忘れていたみたいだ。三浦は俺達、立海テニス部のマネージャーとなり、俺達とともに全国大会優勝を目指すこととなった。

そして俺のデータには、新しく三浦 なお という人物のデータが加わり、俺の奮闘記が始まった。


お題:確かに恋だった より
「出逢った瞬間、」
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