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相互記念作品
一条葵様に捧げます\(^o^)/






「ここでなーにしてんの、加賀美」


不意に後ろから聞こえた声に、一瞬ピクッと身体を強張らせ、ゆっくりと振り返る。



「ゲッ、カカシかよ。」
「‥お前なあ、先生を付けろ先生を」

「じゃあ先生。こんなとこで何してんの?」
「それはこっちの台詞。今授業中でしょーよ。」


サボりが見つかったにも関わらず、窓の桟に腰を降ろして飄々としている女子生徒に、半ば呆れながらカカシは本棚の資料を探りはじめた。



「だってつまんないんだもん。」


全部。
彼女がそう小さく呟いたのをカカシは聞き逃さなかった。
静かに彼女の方へ目を遣ると、彼女は光のない瞳で窓の外を眺めていた。



「勿体ないなあー」


カカシも彼女のいる窓際へ足を運ぶ。



「高校生なんて、一番楽しい時期でしょ。
何かやりたいこととかないの?興味あることとか、好きなこととかさ。
何がお前をそんなに捻くれさせたのかねー。」


はは、と笑ってカカシも窓の外を見る。
快晴でもなく、どんよりとした曇り空でもない宙ぶらりんな空が広がっていた。






「ムカつく。
こんな高校、入らなきゃよかった。」


そんな言葉にカカシは声の主へ視線を戻すと、彼女は眉をしかめてをこちらを睨んでいた。



「理由なんてわかってるくせに。
一々ムカつくんだよ。」


彼女の言葉にカカシはピクリとも反応せず、ただ、ジッと彼女を見据えていた。






「ねぇ先生、」



「ソレ取ってよ。」



顔のほとんどを覆う黒い布を指差して言った。



「何で」
「興味があるから」



「先生がどんな顔で困ってるのかなって。
まさか私がこんなこと言うとは思わなかった?
残念だけど、いつまでも黙ってなんかいないよ。」


怜香の手が、カカシの眼帯と口布に伸びた。



「先生、これ取って」


そしてその手は、カカシに掴まれた。



「やめろ怜香」
「やだっ」


手を掴まれむっ、とした怜香はもう片方の手を伸ばしたが、呆気なくそれも掴まれてしまう。



「怜香」
「‥名前で呼ばないで」



「迷惑なら優しくしないで。
突き放してよ!
生徒だから、とかそうやってカカシが曖昧な態度取るから辛いんだよ!」



「私はずっとカカシしか見てないのに、"先生"は私からずっと逃げてばっか。」



「逃げて、自分だけ楽しようと、っ!」


ガタガタガタッ、という音と共に、怜香は長机に叩き付けられた。
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リゼ