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中国旅行記[④]By
猪熊
10/05/17 15:26手荒い(笑)洗礼を受けた事より彼女の迅速な対応と粋な計らいのお陰で何はともあれ私達は無事中国の地を踏む事となった。
私達が出てきたのは正式なゲートではなかった。
当然そこには万君はいなかった。
予定時間は三時間を越えている。
[万ちゃん～]
大声で叫びながらゲートに向かった。
何人かの中国人が振り返って私達を見た
ちょっと驚いた顔の万君がそこにいた。
言葉はいらなかった
常務と万君が肩を叩きあって再会を喜んでいる。
…元気そうだった。
[どーした。迷ったかあんまり遅いから心配したよ]
興奮気味に万君は言った。そして折り目を正して挨拶。
[寺尾さん、熊ちゃんようこそ中国に来てくれました…]照れ笑いを浮かべながら。
待たされた事など微塵も触れない万君の心遣いに変わらぬ彼をみた…
[万ちゃん日本語下手になったな]私が言うと[中国に帰ってからほとんど日本語話してないよ、久しぶりたよ]三人で腹の底から笑った。
三年の空白は一瞬にして埋まってしまったようだった。
三人でリムジンバスに乗り込み北京市街に向かった。
宿は万君が取ってくれていた。
こうして私達の中国の旅は始まった。
[次回に続く]
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