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嫌な予感がした… 金曜日の仕事後朝の事だった。 予感がしても避けられない出来事がある事をこの時まで知らなかった。 自分の血圧が高い事は知っていたけど、その日は何か違っていたんだ。 店が終わって一休みして自分の部屋にもどる。 店から部屋まで大人の足で10分とかからない距離なのに体調が悪いのか、いつもの倍以上に感じる。 何度か休み休みゆっくり歩いた。 一瞬目の前の風景が大きく波打った様に思えた。 もの凄い地震が来たのかって思った。 後頭部を空手の有段者に撃ち抜かれた様な衝撃を感じた瞬間真っ直ぐ前に倒れたんだ。 何事が起こったのか判断する間もなく頭の激痛はこれまで経験のした事のない凄みのある痛みとなって全身の神経を強張らせた。 風景がぐるぐる回ってとても目をあけていられない。 早朝だったから道に人影もなかった。 幸い部屋までは僅かの距離だったから這うように部屋に戻った。 (これはえらい事になった…)滝の様に流れるおびただしい冷や汗の量が半端じゃない 部屋の中でのたうちまわった…そう文字通りのたうちまわ
っていた。 怖かった。 本当に怖かった。 [死]を間近に感じた瞬間だった。 あまりの痛さに気が遠くなりそうだった 神様に命乞いしてたと思う。 キラキラしたお花畑や七色の河を見る事もなく、ひたすら闇から闇に落ちていく感じだったと思う。 心が哭いていた。 あまりに唐突な人生の終焉を受け入れる覚悟が自分にはなかった。 父と母と君を交互に思った 哀しくて悔しくて 只、只申し訳なかった。 驚いた事に何人かにメールを送っていた 仕事先や約束事の類いであったけど… 薄れゆく意識の中で必死に一文字一文字メールの文字を探していた。 送信を押した瞬間目の前が真っ暗になった。 声にならない小さな声で泣いた。 母親の胎内に戻った様な気がした。
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リゼ