最強を逃したブラックウィドウ
アメリカ空軍のATF計画によって試作された戦闘機のひとつ。
1986年にノースロップが主契約社となり、マクダネル・ダグラスが協力するもと開発がスタートし、1990年に完成した。
外観上の大きな特徴は、曲面を多用した雄大な外形と、V尾翼。
これにより機動性こそYF-22に劣るものの、超音速巡航性能とステルス性では優っていたといわれる。
しかしながら1991年4月にF-22の採用が決定され、本機は不採用になった。
一説には「整備性や運用価格の面でF-22に劣っていたため」といわれる。
特に同社のB-2と同様に機体表面を極限まで滑らかにする設計が仇となり、高コストを招いたという見方が強い。
この敗北がきっかけとなり、ノースロップはグラマンとの合併を余儀なくされ、マクダネル・ダグラスはボーイングに吸収された。
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