会いたい近づいて

あれからすぐ荷をほどき終わって乱太郎君といろんな話をした。

乱太郎君は不運委員会、保健委員会に所属していて走るのがとっても早くて仲良しなクラスメイトがいるそうです。

沢山話をして乱太郎君が持ってきてくれたお茶とお菓子がなくなってきた頃、厠に行きたくなってきた。どうしよう…でも場所知らないから乱太郎君についてきてもらおうかな…

椛「あ、あの…」

乱太郎「ん?どうかしましたか?」

椛「言いにくいんだけど…//厠に行きたいの//」

乱太郎「ああ、そうですね。私が案内しますよ」

椛「ごめんね?」

年下の男の子に頼むのはなんだか恥ずかしくて顔が赤いかもしれない…でも生理現象だから仕方ないし…とりあえずつれってってもらうことにした。

乱太郎「いえ、椛さんは場所を知らないですし見えないから仕方ないです」

乱太郎君は嫌なそぶりは見せないで私の手を引いて連れて行ってくれるようえす。

椛「うん…//」

乱太郎「この子は新野先生に相談してみた方がいいかもしれないですねー」

椛「そうだね」

乱太郎「厠は保健室の目の前に作られていて比較的近いんですけど…椛さんを一人で行かせるのは危ないかもしれないです」

あ、ここに座ってくださいと言われ腰を下ろす。乱太郎君はとても親切で丁寧でぞうりを履かしてくれたなんだか申し訳ないです…

ぞうりを履くとまた乱太郎君に手を引かれ厠の戸の目の前まで連れて行ってもらった。
乱太郎君にお礼を言うと向こうで待っていてくれるとの事でした…紳士的な男の子だなあ…なんて思いました。

用を済ませて乱太郎君がいるかわからないけれどきょろきょろと顔を動かしてみると乱太郎君から声をかけられた。

保健室の前の廊下に座って待っていてくれたようで、また私の手を引いて帰ってくれた。

乱太郎「新野先生がおられたので相談しておきました!」

椛「そうなの?」

乱太郎「はい、用具委員長の食満先輩に頼んで厠までの手すりを作ってもらうことにしたのでこれで一人でも行けるようになりますよ」

椛「えっそんなわざわざ…」

乱太郎「気にしないでいいんですよ?それに厠何度もついてきてもらうのは嫌でしょうし」

椛「…ぅ…//」

乱太郎「だから気にしないでいいんです!」

椛「ありがとう…乱太郎君」

乱太郎「はいっ」

乱太郎君が一生懸命説得してくれるのがとても嬉しくて口元を緩め頭をなでると乱太郎君もそれに答えてくれて…なんだか幸せだなあ…なんて思いました。

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