春誕生日記念フリー小説。
えろ注意!




























かちかちかち

「んあァ……っ!」

静かだった部屋から聞こえるのは、蜂蜜のように甘いカイの喘ぎ声。
それに触発され、俺は更に腰の動きを速める。

「や…っ…!ハルぅ……ああぁんっ!!!」

カイの潤んだ大きな瞳から、溜まった涙が流れ、白い頬を濡らした。
それがあまりにも綺麗で、思わず眦と瞼にキスを落とした。
それが気持ち良かったのか、カイは目を閉じながら、小さく微笑んだ。

かちかちかち

「ぁっ……ハル……!」

俺の名を呼び、小刻みに震えた手で、俺の頬を包み込む。

「カイ………?」

かちっ

「たんじょ……び、おめでと……。生まれて、きてくれ…て…ありが……とぉ……。」

気付けば、時計の長針と短針は重なり合い、日付は12月17日……つまり自分の誕生日を示していた。

(嗚呼……)

こんなにも、自分を本当に愛してくれる奴と、こうして深く繋がれていることが幸せだなんて。
離れたくないと思うなんて。

「ッ……カイっ……!」

「な、に……?ひゃぁんっ!!」

ぎゅっと華奢な身体を抱きしめれば、深くなった接続部からはぐちゅっ、という卑猥な音を鳴らした。

興奮、する。

「ハルッ…!やだっ、イくぅ……っ!」

「イけよ…っ、カイ……っ!」

(俺を…俺だけを感じて、)

そう、自分らしかぬことを心の中で呟きながら、腰を激しく打ち付けた。

「ぁッ、ふ…んァぁぁっ!!!」

「っ、く………!」

カイがイったと同時に一際中が締まり、その締め付けで少し遅れて俺は中に欲望を放った。

「っ、はぁ、ハル……っ。」

絶頂の余韻が抜けないからか、カイは今だに身体を震わせている。

「大丈夫か…?」

「ぅん…へいき。」

カイは紅潮した顔でふにゃりと微笑んだ。
それがあまりにも可愛くて、愛しかったから、柔らかい唇に吸い付く様に口付けた。

「んん……っ。」

「っ、はぁ……カイ、もう一回シていいか……?」

唇を離し、耳元で囁く様に問えば、今だに繋がっている箇所がきゅうっと締まる。

「なんだ、乗り気じゃねぇか。」

「ち、違うもん……ぁっ!」

ニヤリという笑みを浮かべ、俺は首筋に強く吸い付いた。

「は、ハル………そこ見えちゃう……!」

「見せてるんだよ、ばーか。」

こいつは俺のモノだっていう印を、な。

言えば、カイは悔しそうに頬を膨らませた。

「…じゃあ、僕も……。」

「は?」

何を言っているんだと問う前に、俺が先程したことと同じことをされた。

「っ、おい………!」

「いつもハルばっかりで狡いもん!」

たまにはいいでしょ?と照れながら言うカイが堪らなく可愛い。
だから挿入したままの自身を再び動かした。

「きゃあっ!?」

「今日はぜってぇ離さねぇからな。」

「う、そ……ひゃんっ!」

嗚呼、最高のプレゼントを貰った。





(まあ、この先もずっと離す気なんか無いけどな)




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2010年春誕
リゼ