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こんな寒い日は炬燵に入るに限る。

ましてや、外に出るなんて……



「あり得ないんですけどー!!」

「うるせぇ、つべこべ言うな」


そう言うバーダックは、冬と言うのにあんまり多く着込まず見ている此方でも寒くなる格好をしている。

よく寒くないね、と尋ねればたくさん着重ねたら身体が動かしにくい、だそうだ。


確かにそうだけど…。二枚、くらいだよね?着てるの。今、現在進行形で雪降ってるんですけど。流石、漢……とだけ言っておこう





「ねぇ、バーダック」

「なんだ」

「手、繋ごうか」

「あ?ガキじゃあるまいし…」


確かに私達はガキじゃない。でも…大人になったからこそ、手を繋ぐという機会を随分と失っていた。


たくさんのものを失ったバーダック。私だって戦いの中、多くのものを失った。

ドラゴンボールで生き返り、地球という平和な星で暮らしている今こそ、彼の手は失い、失わせるものではなくなっている。



だからこそ、その手を包んであげたい……。


「ったく、初めは寒いだのなんだので駄々こねてた癖に」

「だって、バーダックが何も言わずに私を外に連れ出すからだよ。でも、文句垂れながら手を差し出してくれるバーダックが大好き」

「あぁ、そうかよ」


予想してた通りバーダックの手は冷たかった。でも、先刻より随分と身体も心も温まった気がする。

バーダックといれば、私は……


「ねぇ、どこ行くの?」

「もうすぐ、着くから待ってろ」




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あきゅろす。
リゼ