clap
___rain エド独白
雨に晒されて機会鎧が
ぎしっ、と鳴った。
痛い。雨の日はいつもだ。ズキズキ悲鳴を上げる結合部へと手を当てる
「罰、か」
何故か、嗤えた。
結合部の痛みは、罪に対する罰の痛みか、単に雨で機会が軋んでいるのか、ましてやトラウマの所為なのか、それすら定かではなくて、確かなことは痛みと罪だけ。
段々と、止み始める雨。
灰色の雲の隙間から見えた空は
緋色に染まっていた。
ぎゅっ、と握った拳には覚悟と決意
ぎりっ、と噛みしめた口内に弱音
頬を伝う水滴。
それは雨粒だ、と胸中に唱えながら。
「俺は、咎人だ。」
咎を背負い、取り戻してみせる。
咎に対する罰は、この身が請け負おう
それでも、譬えこの身が滅びようとも、
弟の身体は必ず、 取り戻してみせる。
その言葉は、空へと、霧散した
END
戻る