腕に抱いて(武人×少女)
ガブラスがリボンを装備できるようになったよ!な話

座らされ背後に回った少女が髪を弄っている。
他のフォームが洗濯中の為、今日はサードフォーム。
長髪が珍しいのか熱心に弄っている。髪の長い奴なら調和にも沢山いるだろうに。
「はい!出来ました!」
「・・・?」
「野良犬さんとっても可愛いですよ。」
手渡された鏡を覗き込めば少女の持った鏡に映った自分の後頭部が見える。
そこに後頭部にはピンクの可愛らしいリボンが結ばれていた。

すぐにでも外したい・・・。

少女に気付かれないように溜め息をつく。
「お揃いですね。」
「うん?」
目に前にしゃがんだティナの目はキラキラと宝石のように輝いていて。
「リボン。」
「ああ。」
よく見れば彼女の髪を纏めている所にも同じ色のリボンが揺れている。

「私、野良犬さんとお揃いで嬉しいです。」
ふんわりと笑う少女に罪悪感が沸く。
それを隠すように抱き締める。
細くやわらかな身体と鼻孔をつく甘い匂い。
目が合えば包み込むような優しい微笑みを向けてくれる。
少女が「ずっとこうしてたいですね。」なんて可愛いことを言うものだからついお揃いのリボンも悪くないものだ。
なんて思ってしまう現金さに自分でも情けなくなる。
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