いいものはいいものなりにだめなものはだめなものなりに取捨選択してきて、そうやってわたしたちは今日を選んだのです。
だから、後悔はしていないとわたしたちは今日も自分に言い聞かせねじ伏せるのです。
それはスーパーで買った卵をあたためる行為にひどく似ている
濃厚な暗闇
劈くような囁き声ね
今ぞ奇声をあげるとき
あまりにも泥くさい恋でした
街中にわたし/わたしの大量発生
どうしてだかあなたの声がくぐもって聞こえる
そうよ、むかし足元に寄り添った猫
毒そのものに成り果てて
どうしようもないくらいすなおね
あなたが生えてきたところから
今日だけ抱くのを許してやろう
わたしはただ垂れてきた餌を食べただけです
コール・ガールが電話に出ない
生涯を終えるゆめを見たのです。そこにあなたはいませんでした。
こうして隠れてさみしさにふるえているのね
口のなかでぶちぶちと爆ぜるからきらい
あなたはわたしの動くキャンパス
奇跡にとてもよく似たなにか
青のおふとん
さめざめと泣くきみに恋をしました
そのために小銭をやったろ
楽になったらどうでしょう
あなたの描いたわたしは途方もなくうつくしかった
うんざりするほど手を握りましょう。うんざりするほど愛を告げましょう。
腹背の敵はあなたと壁
泥舟で月を目指す
こうしてゆるやかにほどけていってしまうもの
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