あらすじ
ユナイテッド村は、裏社会の罪人や身よりのない子らの巣窟だった。

そこに、現れたのはリタルという青年。

「すみません、抵抗しなければ、殺しません」

朗らかに告げながら、ある筋に頼まれて罪人や歯向かう子らを鋼の糸で殺める彼は、微笑みを絶やさなかった。

ただひとり、恐怖で立てなかった女装した少年の手をとる。

「あなたは、どうしますか?」

少年は、リタルの下で修行を積み、彼の命令で妖刀抜いたツキを支えることとなった。

「リタルさんは、人を殺すことに抵抗がない。あの人は殺人に悪意も善意も持ってない。本物の殺人兵器みたいな人だ。野放しなのが不思議というか、強すぎるから誰も逆らえないのかも。
けど……言ったことは守ってくれた恩人だから、ぼくもあなたを守るよ、ツキさん」
「お、おお……ありがとうな」

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リゼ