大工仕事に自信あり?

レック達は、ソルディ兵士長の命令で真実だけを写し出すというラーの鏡を探す旅に出ることになった

ラーの鏡があればムドーのまやかしの術も見破ることができるらしい








「失礼します、旅の者です。ラーの鏡というものを探し求めています。何か心当たりはありませんか?」

レックが旅の途中で見つけた家のドアをノックした

「今忙しいんだ、俺様の頼みを聞いてくれんなら話しは別だがそうでないなら帰ってくれ」

返ってきたのは素っ気ない返事だった

「わかりました。話しを聞きましょう」

「入れ」

レック達は家の中に入った






「実はな、外に小屋を建てようと思っているんだ。手伝ってくれんか?」

レックは首をたてに振った

「へん、勝手にしてろぃ」

その傍ら、ハッサンは何故か不機嫌な様子だった







「う〜ん、まず土木を用意して、穴を掘って...いや、土台を作るのが先だったかな?いや、どっちだ?」

男のうろ覚えで手際の悪い手が作業をゆっくりと進めていく

レックはどうにか手伝おうとするが、男の考えが浅すぎて、何をしたら良いのか全くわからなかった






「あぁ!じれったい!俺がやる!退いててくれ」

2人の様子を見かねたハッサンが男の手から大工道工を奪い、せっせと工事を始めた

ハッサンは先程までの2人とは違って、手際良く小屋を組み立てていった






「ハッサン、私も手伝う、1人じゃ大変だろ?」

「おう、じゃあレイ、木材運んでくれ」

レイは積み上げられた木材をハッサンの元に運んでいった






「よし、できた!」

そうこうやってるうちに小屋は完成していた

「なるほど、見事なものじゃないか!」

男は感心していた

「でもすごいなハッサン、何処で大工仕事なんか覚えたんだ?」

レックがハッサンに質問する。

「よくわかんねぇ、でも何故か大工仕事になると手が勝手に動き出して止まんねぇんだ」

ハッサンが自信満々に答えた









しかし肝心のラーの鏡のことは何もわからなかった

川を越えた先にダーマ神殿の跡があることがわかったので、ひとまずそこに向かうことにした
- 7 -

[*前へ] [#次へ]

戻る
リゼ