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御礼小話



そっと握った手は、背筋が竦むくらい冷たくてびっくりした。
着込んだ外套も、元々体温の低いリヴァイを温めることは出来ていないみたいだ。

丘の上の墓碑が、暗闇に置いたランプの灯りでぼんやりと浮かび上がっている。

もうすぐ、年が変わる。

今年も、ここまで生き延びたと、
来年こそ、ここに戦果を持ち帰ると、
その年の最後の日、彼らに告げにここを訪れるのは、自然と始まった、熟練組と呼ばれ出した私たちの決まりごとだった。

ただ、いつもと違うのは、ここにやって来るのはあとハンジだけだということだ。
例えどんなに待っても、不躾に鼻を寄せてくるミケも、この時だけは団長の顔をしまいこむエルヴィンも、現れない。

いや、彼らは、この石碑の中にいるのだろうか。

細く息を吐くと、薄い白い蒸気がふんわりと空に昇った。

「遅いねぇ、ハンジ。」

ハンジが時間通りに来ないなんて日常茶飯事だから、もはや怒ったりもしないのだけれど。元々時間にルーズなところに加えて、今は兵団を率いる立場になったのだから、まだ仕事が片付いていないのかもしれない。
優秀過ぎた右腕の代わりを任されている新兵たちも、きっと巻き込まれているに違いない。

「色んなことが、変わったよ、みんな。」

変化は、余りに劇的過ぎた。
大きな大きな変化と引き換えに、大切なものをたくさん失った。
これを、戦果と言ったら、みんなは喜んでくれるだろうか。

掠れたつぶやきの余韻が、キンと冷えた空気に溶けきると、ふいにきゅ、っと手を握り返された。
思わず隣を見ると、うっすらと見える表情は、相変わらず石碑をじっと凝視していた。

リヴァイの声を聞いた気がして、ぎゅっと胸が苦しくなる。
彼は、何にも顔に出しはしないのだけれど。

石碑に同じように視線を戻し、もう一度強く手を握った。
繋いだところから体温が移ったのか、少しだけ温まった手は、私の温度に近付いて、そのまま溶け合っていくような気がした。

もうずっと、決めている。
絶対に、この手を離さない。



シオンの花束をあなたにの夢主さんだといい
*本編の時系列的におかしかったらスルーして下さい
*兵長を支えたい
*2018年も兵長を愛し続けます


これからもよろしくお願いします!!
ステキな2018年になりますように。



2017.12.31 霞

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