301-310

忘れがたみ

ふるえる翼

涙や笑いに意味を見出した人

私はふりむかない

赤いカンナ

恋の時効

だって空が泣くから

めざめたもの

天使がうたった

高貴な白




311-320

ちぐはぐなふたりのきもち

回想

バランスが変わる瞬間

ひらくひらく 蕾も恋も

明日をも約さぬ花

いつかは失ってしまうのかな

白から黒へと変わる瞬間

不安げに咲く

春色桜日和

足元に咲く花




321-330

離れているひとからの優しい手紙

幻想の世界のひと

百合のよそおい

雨の後には…

あなたへと手をのばした

ほかの音は不必要。

僅かそれだけの距離なのに

不幸な恋

君と同じ気持ちも僕も

雪より白い花びらを




331-340

あなたは何を見ているのかしら?

さよなら、と言うひとの顔をみた

君に対する、この感情

寝ぼすけをけとばす

ねぇ眼鏡、とって

空々漠々たる永遠のさばくの世界なんだ

恋人のかたみ

丘の雨

ただ悲哀と鉛色の

息の根をとめるは死神




341-350

ささやくような天使の子守歌

迷い鳴く

無意味なことば

私はいつも無力

せいじゃくにおちるそら

戦いの跡に舞いおりたもの

瞼をとじれば

白い白い花が咲いたよ

ほらね、笑顔がとても似合うよ

それは悲しみに似た


リゼ