今日からマネージャー活動開始です!
早速早く来て、コート整備、ネットの準備、ボール、タオル…そしてやっとドリンクの準備が終わった。
ドリンクを冷やして…っと。
よし!

『部長、準備終わりました!』
「あぁ、じゃあ試合が終わった部員にドリンクとタオルをわたしてくれ。」
『わかりました!』
人数が多いから大変だけど、事務所の仕事よりましだな。
「ゲームセット!」
あ、試合終わった。
私はドリンクとタオルを持ってコートへ向かった。

『お疲れさまです!』
たった今試合が終わった部員にドリンクとタオルを渡す。
「あ、ありがとう…」
一人は受け取ってくれたけど…
「けっ、例え顔がよくても所詮お前もミーハーなんだろうが!!」
結構な大声で怒鳴られた。
…私、大声出されるの苦手なんだけどな。
怒鳴られたと同時に元々から私にいい印象を持っていなかった部員からの視線が注がれる。もちろん、ファンであろう女の子からも。
まぁ…誤解は解いた方が今後のためだな。
こんなんじゃサポートなんてできないし。


『…すいません。』
認めたかみたいな顔されたけど、認めた訳じゃない。

『生憎私、顔がいい人は見慣れてるんです。』
事務所は周りアイドルだし。
『別に私から受け取らなくてかまいません。私から受けとるのが嫌ならば、試合が終わるタイミングに合わせてコート脇に置いておくことにします。私の仕事はあくまで皆さんの“サポート”ですから。』
最後に、『水道水だけじゃ、熱中症になりますよ。』とにっこり笑って(もちろん嫌みだ)違うコートで試合が終わったのでそちらへ向かった。



□■□■□



「…キレたな。」
「「「え?」」」
「優希、大声と根拠のない言いがかり嫌いなんだよね。」
そんな会話がリョーマたちの間でなされていたことを優希は知らなかった。

そして、この瞬間より優希ミーハー説はパッタリと消え去ったのだった。
- 45 -
[*前へ] [#次へ]
戻る
リゼ