色々あったけど、私とリョーマは青春学園中等部に入学しました。リョーマとは同じクラスで一安心しました。
…あれ?作文?

何はともあれ放課後、私とリョーマはテニスコートへと向かっていた。
リョーマは入部、私はマネージャーになるためだ。
「おーい!越前、早乙女!」
声に振り返るとそこには同じクラスの…たしか名前は堀尾聡史君…がいた。
「よ!同じクラスの越前と早乙女だよな?お前らもテニス部入んの?」
彼はリョーマが持ってるテニスバックでそう見当をつけたのだろう。
「…誰?」
クラスで一応自己紹介したけど(皆で)やっぱりリョーマは覚えてないみたい…。
でもそんなこと、彼は気にしていないようだ。
「おほん!俺堀尾。ここのテニス部名門だからめっちゃ強いらしいぜ!ま、俺はこう見えてもテニス歴二年あるし、スクールにも通っていたからレギュラー入りも夢じゃないけど。」
堀尾君が話してる途中、リョーマは飽きたのか私の手をとって歩き出した。
「ん?おい待てよ越前、早乙女!」
堀尾君が後ろから声をかけるもなお無視してリョーマは歩き出した。
もちろん、私も一緒に着いていく。

すると前から来た人にぶつかってしまった。
「おっと…。」
『あ、すいません!』
「いや…前見て歩かねぇと危ねぇぜ?…これまたずいぶんでっかいバック持ってんなぁ。」
私がぶつかってしまった男の人の言葉でリョーマはその人を見る。うん、見ただけだけど…

「…ん?お前目付き悪ぃなー。」
リョーマはちょっと目がキリッとしてるから、睨んでいると勘違いされることも少なくないのだ。
「ま、見たところ一年坊主みたいだから許してやるけどよ。それと…。」
そこで彼は一旦言葉を止め、リョーマに向けていた視線を私に向けた。
「前見て歩けよ。前。」
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リゼ