霧崎瀬A
#アンケートにある他校瀬・その他
#青黄ちゃん前提霧崎瀬



俺は部員A。いわゆるモブだ。
新鋭の暴君・桐皇学園のバスケ部に所属している。一応、ベンチメンバー。

そんなモブの俺が、何でしゃしゃり出てきたのかと言うと…今のこの状況にある。


俺たちは今、IHの予選大会の真っ只中。今日も、あと30分ほどで試合が始まるため会場のロッカールームで今日のフォーメーションを確認したり、対戦校のデータを確認したりしていたのだが…。

「いったいあなたは、後輩にどんな教育をしてるんですか?うちのエースを試合に出られなくさせるとか?あり得ないですよね」
「教育もなにも、ワシは青峰のおかんじゃないしな」
「あぁ?!あんた、それでも主将かよ?」
「おん、そうやで」
突然、霧崎第一のジャージを着た2人がバンッとロッカールームに殴り込みに来たのだ。
先頭は無冠の五将・悪童の花宮真。うちの主将の中学の先輩後輩だとは知っていたけど…険悪丸出しの花宮を主将が読めない表情で躱している。

と、そこから少し離れた所で、花宮と一緒に乗り込んできた黄色い髪の物凄いイケメンが、うちの我が儘エースの腕に抱き付いている。あの顔は知ってる、我が儘エースや我らが超美人マネージャーちゃんと同じ帝光中学出身のキセキの世代の1人のはずだ。なるほど、霧崎に行ったのか…キセキ+無冠って、なかなか手強いんじゃ……ん?

『青峰っち!今日これから試合っスよね?調子どうスか?』
『あ?調子が良かろうが悪かろうが関係ねーよ、俺に勝てる奴なんかいねーんだからな』
無冠と主将が黒過ぎる腹を探り合いながら熾烈な舌戦を繰り広げているのの少し離れた所で、腕を絡ませながらモデル様が我が儘エースに楽しそうに話しかけ始めていた。

『さっすが青峰っち!でも俺も負けねーっスよ?次当たったら絶対に勝つっスから』
『あ?ばーか、んなの100年はえーっての。つか、何でお前がここにいんだよ?』
『ひっど!ぜってー勝つっス!…ん?んー、それが俺もよくわかんねーっス。何か引き摺られて連れて来られて…』
『んだ、それ』
何とも呑気な会話が続いているが、今はそれよりも二人の近過ぎる距離が気になる…と言いたい所だが、それ以上に剣呑さが漂う無冠vs主将のやり合いのほうが気になる。何でこんな時に限って、監督はいないし。どこ行ったんだよっ。

「つーな、花宮こそ何なん?ワシら試合前やで?それやのに乗り込んでくるとか…すっかり黄瀬くんの優し〜いおかんやなぁ」
『実は今日、この近くの学校で練習試合だったんスよ。で、すげー弱小っぽいから出なくてもいいスかって言ったら理由聞かれて…腰が怠くて辛いからって言ったら、ココまで連れて来られたっス』
「はぁ?!なにウザいこと言ってんですか?俺は主将として、おたくの傲慢大エース様に詫びを入れて貰いに来たんですよ」
『あー…昨日、ヤり過ぎちまったもんなー。何、そんなにつれーの?』
「大エースやなんて、そんな誉めんといてーな。そりゃ、最強は青峰やけど」
『ちょっと怠いだけっス。それよりも!酷いっスよ、朝から何回もメールしても返信ないし!』
「ウザ、キモ…あんた、眼鏡合ってないんじゃないんですか?大丈夫ですか?合ってなさすぎて、遂に頭が沸いたんじゃないですか?」
『あ?メールって言ったって、てめぇのはうぜーんだよ。もっと一緒にいたかったとか、好き過ぎて辛いとか?んなの、いちいち送ってくんじゃねーよ』
「おーおー、言うてくれるやんけ。ワシの眼鏡はばっちり合っとるよ?花宮こそ、相変わらず視力えぇみたいやな。うちの青峰を大エースやなんて、無冠にそない誉められるなんてなぁ」
『あっ、ひでーっス!俺は、素直な気持ちを…つ、伝えたくて…だから、俺は…』
「ハッ、あんなのその気になればいつでも倒せんだよ。バァカ。うちには俺の作戦と、それを完璧に実行できるエースがいるんだからな」
『あ、おいっ!泣くなよ…ほら、チュッ。今度はちゃんと返すから、な?』
「随分な自信やなぁ。ま、今のうちだけやからな。存分に夢見といたらえぇわ、勝つのはうちやからな」
『んっ、チュッ…ぐす。うん、約束っスよ?』
「ハッ、随分と下手な冗談を言うようになりましたね。もう歳ですか?勝つのは、うちですよ。絶対に吠え面かかせてやります」
『おう、約束すっから。あ、明日って休みなんだろ?俺も午前中休みだからさ、泊まりに来るだろ?』
「言うやんけ、花宮?」
『〜〜っ』
「えぇ、言いますよ。今吉さん?」
『んな可愛い顔すんなよ、我慢できなくなるだろ?バーカ』
「で?そんなん言いに、わざわざ来たんか?」
『あ、青峰っち…』
「あぁ?!だから!うちのエースに詫びを……っ?!」



俺は部員A。いわゆるモブだ。
今、試合前のロッカールームは…完全なるカオス状態だ。



→霧崎瀬、第2段。
前日にヤり過ぎちゃって怠くて、「練習試合に出たくないな〜」みたいな乗りで言ったら過保護なまこっちがぶちギレて、近くの体育館で試合を控えていた桐皇のロッカールームに乗り込む。
でも当の2人は状況そっちのけでラブラブな会話の末、イチャイチャしだす始末……みたいな。


会話主体なので読みづらいかと思いますが…それも含めてカオスな状況を味わっていただければ。


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