隣に座る君は笑いながら星空を指でなぞる。未だ生ぬるく少し湿った夜の空気を吸い込むと、何かがぽっかり抜け落ちてしまった気がした。 「そろそろ帰ろう」 「どうして?」 「君と手を繋ぎたいから」 「寂しいのかい?」 「そうかもしれない」 夏の終わりに。