準備万端!



※連載ヒロイン設定です




「よしと、これでばっちり!」


鏡の前でくるっと回って身嗜みを確認。

うん、変な所はなし。


「それじゃ早速行きますか!」


そうして私は自分の部屋を出た。



しばらくトレミーの通路を歩く。

すると目の前に見覚えのある後ろ姿が。

私は小走りでその人に近付いた。

そしてばっと飛び付く。


「刹那!」

「っ?!…なんだレティ」


振り向いた彼はマイスターの刹那。

相変わらずいつもと同じ服を着ていた。

突如背中に感じた衝撃に顔をしかめる。


「えへへ、明けましておめでとう」


取りあえず降りてぺこりと頭を下げた。


「あけ、ま…?」

「新年の挨拶だよ、ほら刹那も!」


頭にはてなを浮かべる刹那。

私の言葉に渋々だが頭を下げる。


「そうだ、刹那も一緒に行こう」

「どこにだ?」

「うーん、他のマイスターの部屋?」

「なぜ疑問形なんだ?」


私の語尾に怪しさを感じてむっとする。


「そんなの別に良いじゃない!」

「だが…」

「気にしないで、ほら行くよ!」


あからさまに嫌な顔をされた。

でもそれはスルーして背中を押す。

刹那はずっと「離せ」と身をよじってた。





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リゼ