という訳で、連載「Il est fascin avec Tricolore.」は完結となりました。

この連載を書き始めたきっかけは、私自身がこんな設定でこんな話を読んでみたいと思ったからです。連載が始まった時点で、すでに夢主とロックオンの恋の行方は決まっていました。途中で更新が停滞したり等もありましたが、こうして完結まで来れたのは本当に嬉しいです。

今回の連載を書くに当たってフランスについて様々な事を調べました。私がフランスという国に抱くイメージは誰もが国に誇りを持っているというイメージでした。しかし近年のフランスでは、そのような人は排斥される風潮にあるようです。なのでどうしようかと迷ったのですが、結果的に当初の設定を貫かせていただきました。ただ読み返してみればどれだけフランス好きなんだ!とツッコミたくもなりましたが…。

ロックオンに関してなのですが、原作の彼は24歳で凄く大人なキャラです。ですがここでは若さ故の感情の起伏の激しさといった物があると思うので22歳にしました。若いというのはやはり何かに熱くなりやすく、そして周囲が見えにくくなる時期でもあると思うんです。だから夢主のお誘い(?)にもすぐに乗ってしまいましたし。

また夢主についてですが、今回はほとんどロックオン視点で書いてしまったので、どんな風に考え思っていたのかが見えにくくなってしまいました。最後まで彼女の正体を隠すためにそうしたのですが、結果的には感情移入しにくい夢主になってしまったと思います。ですが一つだけ言える事は、少なくとも後半はロックオンを騙し利用することに迷いがあったという事です。そしてそれはロックオンを愛していたからなのです。

最終的には結ばれたとは言いにくい終わり方でしたが、私の中ではこの二人はこれで良かったと思います。夢主は最後まで祖国を愛していましたしどちらも選べなかったはずです。とても拙い内容でしたが、少しでもみなさまに楽しんでいただけたなら嬉しいです。ご意見・感想などもありましたら幸いです←

長い間お付き合い下さり本当にありがとうございました。


2009/5/23 咲野拝


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