01 ボールが後頭部に直撃




「あ、目ェ覚ましましたよ先輩」

「!!…良かった……」

「みてやこのフルーツ!めっちゃうまそうやで!」

「金ちゃんこれは食べたらあかんばい、謙也のモンとよ?」

「えぇ〜っ、あっ!もう起きとるやん!なぁな、これ食べてええ?」

「え?…ん、ああ…」

「よっしゃー!!」

「金ちゃん病院では静かにせな!…って何財前もくっとんねん!」

「ま、まぁええやん……好きに食わせとき……」




で、


…なんでこんなことになっとるんやったっけ。










パコーン

『あ、せんぱーい危ないでーす』
『え?なんやて財zバシュッゴファッ』










………っちゅーことか。

ちゅーかなんやねんあの緩い忠告。ホンマに心配しとらんやろ。ちゅーかアレわざとなんとちゃうんか?


「謙也先輩さっきからちゅーちゅーちゅーちゅーうるさいっスわ」

「お前は俺になんの恨みがあって心の声まで聞けるようになってんねんホンマ怖いわ」

「怖がる謙也さんとか某正月スペシャル番組で物音にめっちゃびびっとるヘ○ポー並に無理っスわ」

「なんでヘイ○ーやねん!ちゅーかそれ○イポーに失礼やろ!」




あかん、なんか悲しゅうなってきたわ……

誰一人として俺の心配なんかしてへんや………ん??待てよ…………

冒頭で誰か『良かった』言うとったやん!誰や、真っ先に俺の事心配してくれたやつは………



「謙也、もう後頭部に痛みは無いんか?」



煤I!白石!!!

流石部長!流石同クラ!やっぱ白石はそういう男やて思ってたで!


「あぁ、もう大丈夫や(ジーン」

「そか、ほんなら学校休まんですむんやな!」

「せやな!…白石、ホンマありが…「これで昼飯の心配せんですむわ!!」……はい?」



…昼飯?



「四天宝寺数量限定ほほほいたこ焼き、毎日喰わんと気が済まんねん。あ、勿論カロリー計算はしとるで?」

「…………あの、」

「相変わらずとね白石ー」
「まぁな!」

「…………ちょ、」

「ホンマ相変わらず黒いっすね先輩」
「まぁな?」

「…………待っ、」

「わい、ほほほい食べとうなってきたわー!!」
「ほな食いに行くか!」
「よっしゃー!待ってろや、ほほほいー!」



バタン!!!



「…………おーい」






とりあえず………明日は学校休も。








(6/15)







リゼ