あけましておじゃましてまーす






「おー、あったけーなー。」
「ぬくぬくアル!」
「どけ万事屋。邪魔だ。っ寒ィ〜…」
「土方さんが一番邪魔ですぜィ。」
「まぁまぁ皆仲良くしようじゃないか!ははははは!」


ガラガラッ



「ただいまー…アレ?もしかして私家間違えたかなああははははははは



ガシャン


・・・・・・。


ガラガラッ



「やっぱり我が家だわ。あービックリした…で、さ。

テメー等人ん家で何しとんじゃあああああ!!!!!




「しーっ、大声だしたら近所迷惑だぞ!凛ちゃん!」
「大声ださせてんのは誰よ。」
「あ、おかえりアル!」
「凛〜。お前も来いよ。あったけーぞー。」
「ちょっと銀さん、何自分の家みたいに馴染んでんの。ここ私の家なんですけど。」

「お前の家は俺の家でもあるから大丈夫だ。」
「いや、全然大丈夫じゃないからね土方君。つか意味分かんないし。ボケてんのソレ?」
「お前の家は俺のものでもあるから大丈夫ですぜィ。」
「『俺のもの』って何!?ジャイアニズム!?私の本当の苗字は沖田ですか、沖田なんですか!?」


「じゃあ結婚しちまいます?」
「お断りします。」


仕事が終わって家に帰ってきたらいきなりこのうるさいメンバーがお出迎えってどんなサービスなの…(しかもコタツ入ってる!

年が明けたばっかりだっていうのに。神楽ちゃんとかもう寝る時間じゃないの?



「あんたらさー…眠くないの?」
「全然元気だけど?」

「真選組は仕事どうしたの?」
「勝手にぬけt「休暇をとってきた。」


…なんかちょっと聞こえたんだけど。
というか、年明けではしゃぎすぎた馬鹿共が事件を起こしやすいこの頃に休暇なんかとっちゃっていいの!?
…まぁ、私の責任にならないならいっか。←




「近藤さん、お妙ちゃんの所には…もう行った後のようね。」ボコボコになった近藤さんの顔をみてすぐに分かった。

「12:00丁度に吹っ飛ばされてやした。」
「新年早々お妙さんに触れてもらえたなんて…今年はいい事がありそうだ!」
「近藤さん、良かったじゃねェか!」


まぁ本人は喜んでるみたいだし、いいのかな…
でもそこで「良かったじゃねェか!」は無いと思うけど。土方君、もしかしてお酒入ってない?






「銀ちゃん、もう眠いアルー。」
「おう、奥にベッドがあるからそこで寝ろ。」
「もう駄目…ヨ…」
「しょーがねーなー、俺が運んでy「ちょっと待てや。」


何アンタ、私が真選組のサボり組と喋ってる時に『マイホーム・コミュニケーション』略してマイコミュしちゃってんの?(何ソレ
つーかそれ以前になんでベッドの位置知ってんの…?

私がツッコミを入れると、銀さんがぬくぬくとコタツから出てきた。


「ホラ、十分暖まったでしょー。神楽ちゃんと一緒に帰りなさいな。もう夜も遅いんですから。」
「えー。ここで一晩過ごすつもりなんだけど。」「朝帰りかアホ」


つーか家主の私はどーしろと。一晩起きてろっちゅーんですか。んな事したら私の体内時計がめちゃくちゃになっちゃうから。


「もう…しょうがない…。なるべくうるさくしないでよねー。じゃ、おやすみ。」



寝てしまえばこっちの勝ち。それに、早く寝ないと明日も仕事だし…
そんな事を考えながら寝室の襖を開け、


「え!?凛ちゃん寝ちゃうの!?」
「そうだけど…ってギャー!!!

突然近藤さんがジャンプして抱き付いてきた!(大変!
結果、私は押し倒されて軽く頭を打った。


「いった…ちょ、近藤さん、お願いだからどいて!」
「寝ちゃ駄目だ!!寝たら死ぬぞ!!駄目だー!!死ぬんじゃない!!」


ちょっと頭逝っちゃったのかな★☆


私の上に乗った近藤さんが私の肩を揺らす。
あの、頭打ってるんですけど。かなり痛いんですけど。


「わ…わかりましたから…重たっ…うっ!?」

「わーいなんか楽しそーう」

「って何沖田上乗ってんのー!?痛い痛い痛い痛い痛い!!」


明らかに棒読みな沖田が私の上に乗った近藤さんの上に乗ってきた(長っ

「はははもっと泣き叫べ!ひはははは!!」
「なんかS度あがってません!?怖っ…いだだだだっ!!」
「ぐだぐだ言ってんじゃねェ。テメーはただ苦しんでるだけでいーんだよ。」
「(ひいっ…!)」


いつの間にか熟睡している近藤さんを退けて、沖田が私の上に直接乗っかってきた。←
しかも足で手ェ踏むとかあんたは鬼か!あ、ドSか…

でもそんな沖田を土方が退かしてくれた。ナイス紳士。



*****



床にごろんと転がった近藤さんとソレ()をツンツンとつつくなんだか可愛い土方君。…を高橋名人のボタンさばきの如くつつく沖田。

それと、こたつの中で眠る神楽ちゃんに、家の中を意味も無くフラフラしている銀さん。


まったく、新年早々大変な思いをさせてくれたな。

ふぅ、とため息をつき、私は彼等によって散らばった部屋を片付ける。
あーあー勝手に人のせんべい食べたりして。確かコレ賞味期限きれてるよ?

こっちはみかんの皮が散らばってる。げっ、一袋完食された…

でも、それでも良かったと
嬉しい思えるのは
何故なんだろう。





そういえば冷蔵庫の中荒らされて無いかな。

そう思い冷蔵庫の取手に手をかけたら、

「かっとばせーっ、おっきった!」
「狙いは土方ホームラン!!」

振り返ると、そこには四つん這いになっている土方と、それを押さえる銀時、土方のケツを狙って酒のビンを振る沖田が。


…ん?

そのビンは…まさか




私は豹変した顔つきで冷蔵庫のドアをあける。

……!!!


「いてえよ!やめろよ!!」
「かっとばせーっ!!…お?どうした凛…」



「てんめえら…私の楽しみ返せーーっ!!!」




やっぱりよくないし嬉しくないかも…っ!



今夜は長くなりそう。




END

元旦に書いたお話。
文字大きくしたりしてますけど、どうなんでしょうか…








リゼ