団長さんと首席さん バッカルコーン編
某日、騎士団長の部屋
シ「ふう・・・。大将ー、お風呂お先に失礼しました。上がりましたよー」
ア「シュヴァーン・・・。」
シ「はい?なんですか」
ア「バッカルコーン、なのだ」
シ「・・・・は????」
ア「は?ではない。バッカルコーンだ」
シ「はあ・・・。・・・ばっかるこーん?」
ア「なんだ、バッカルコーンを知らないのか?」
シ「き、聞いたことありません」
ア「・・・そうか(ちょっと悲しそう)」
シ「た、大将・・・?」
ア「シュヴァーンは・・・バッカルコーンを知らないのか」
シ「え、あ・・す、すみません・・。無知なばっかりに・・・!」
ア「・・・ならば・・・クリオネは、知っているか?」
シ「く、クリオネ・・・。あの、海の中にいるヒラヒラしたイキモノですか?」
ア「(ちょっと嬉しそう)そう、そのクリオネだ」
シ「それなら知ってます。可愛らしい外見に似合わずかなり怖いとか」
ア「そう、奴らは頭部から触覚を出し、エモノを抱え込むようにして捕獲した後、触手からその養分を吸うという、なかなかアグレッシブな食生活をしているのだ」
シ「へ、へえ・・・」
ア「そしてそのエモノを捕獲するときに頭から出す触手の名前をバッカルコーンという」
シ「な・・・なるほど、勉強になります」
ア「そうだろう。へえ〜、と思わず言いたくなる知識だ」
シ「・・・で、そのバッカルコーンがどうかしたんですか」
ア「いや、執務の合間にクリオネのことを考えていたら、その単語が頭から離れなくなってしまってな」
シ「そ、そんな理由だったんですか!?・・・っていうか、マジメに仕事してくださいよ大将!」
ア「バッカルコーンバッカルコーン、バッカルコーン」
シ「ちょっ、連呼しないでください!なんだか新手の呪文みたいになってきましたよ!?」
ア「バッカル・・・コーン・・・」
シ「深刻そうに言ってもダメです!」
ア「む・・・・」
シ「?な、なんですか?」
ア「その、だな。君がずっとバスタオル一枚という刺激的な格好をしているものだから、私の股間のバッカルコーンが今にも爆発しそうなのだよ」
シ「〜!!!け、結局シモネタですか!!・・・って、やっ、いきなりそんなとこ触らないでくださ・・・!!」
ア「シュヴァーン、私のバッカルコーンのエサになるがいい。もっとも、私の体液を吸い取るのは君のほうだがな」
シ「き・・・ぎゃあーーーっ!」
隣の部屋の兵士「アレクセイ団長の・・・バッカルコーン・・・。」
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