Twitter140字SSまとめD
7/8〜8/7

7/8【ナンパの日】
「今日はナンパの日なんだって」ゴードンが言えばスコットは訝しげな顔で振り返った。「へぇ、そんな日もあるんだな」「レスキュー行かなくていいの?今日なら大手を振ってナンパ出来るよ」「お前は僕を何だと思ってるんだ?」「え?ナンパ師」言うなりゴードンは脱兎の如く逃げ出した。140字SS@365

7/9【ジェットコースターの日】
「ジェットコースターの日だから遊園地に行こう!」身を乗り出すアランにジョンが「それならスコットに1号でトップスピードのアクロバットでも頼め」と言えばアランは「それいいね!」と目を輝かせた。「それでいいのか…?」去り行く末っ子の背を見ながらジョンは不可解そうに呟いた。 #140字SS@365

7/10【指笛の日】
「指笛できる?」今日が指笛の日だと知ったアランが尋ねればゴードンは返事の代わりに高く響く指笛を返した。教えてとせがむアランと指笛を楽しむ。犬がいたら指笛で呼べるのにと話す2人の後ろからバージルが「さっきから何だ?」と現れれば2人は(大きな犬が来た!)と顔を見合せた。 #140字SS@365

7/11【真珠記念日】
人魚の涙は真珠になる。真珠記念日に因んでラジオからそんな話が流れてくればゴードンは小さく肩を竦めた。「あら?人魚の話は嫌い?」「僕ならレディを泣かすような真似はしないよ。泡になるより一緒に幸せになろう」ゴードンがペネロープの手を握れば、ペネロープは優しく握り返した。 #140字SS@365

7/12【人間ドックの日】
「スコット、今日が何の日が知ってるか?」「人間ドックの日だろ」バージルの問いにスコットはうんざりした顔を隠そうともせずに言った。「お前で4人目だよ」「それなら話が早い。これが問診票だ」「うん…まぁ追々…」そそくさと逃げようとするスコットの首根っこをバージルが掴んだ。 #140字SS@365

7/13【オカルト記念日】
夜遅くアランが枕を手にスコットの部屋にやって来た。「どうした?」「…別に」歯切れ悪く答えるとスコットのベッドに潜り込む。そして(まだ寝ないの?)とばかりにスコットを見た。スコットは首を傾げたが、今日がオカルト記念日だったと気付くと何かを察したようにニヤリと笑った。 #140字SS@365

7/14【ひまわりの日】
アランが両手一杯にひまわりを抱えていた。鮮やかな黄色の大輪は夏にピッタリで、アランもひまわりに負けない笑顔を浮かべている。「今日はひまわりの日だからね!」「綺麗だな」笑顔のアランに今日のひまわりは気象衛星の『ひまわり』のことだとバージルは言い出すことが出来なかった。 #140字SS@365

7/15【ファミコンの日】
ファミコンの日だと言うので昔のゲームソフトがリメイクされた。ゴードンが8ビットの髭のおじさんで大きな亀を倒しているとスコットは驚いて足を止めた。「こんな豆粒みたいなのよく操作出来るな」マグマに亀を落としたゴードンは「だんだん癖になって来た」とスコットに笑いかけた。 #140字SS@365

7/16【虹の日】
賑やかな声で呼ばれジョンはアランとの回線を開いた。「どうした?」「ジョン!これ見れる?!」興奮気味のアランはプールサイドを映す。暑そうな陽射しの下、ゴードンが勢いよくシャワーを空に向けていた。「打ち水か?」「違うよ!今日はね…」光が反射して鮮やかな虹が浮かんでいた。 #140字SS@365

7/17【東京の日】
「エキゾチックジャパン!」「先に『おはよう』と言ったらどうだ?」朝、ゴードンの第一声にバージルは呆れた顔でコーヒーを飲んだ。「今日は東京の日なんだって行くしかないよね!」パンダを見てスカイツリーに行ってと楽しそうなゴードンを無下に出来ず、バージルは苦笑いを浮かべた。 #140字SS @365

7/18【頭髪の日】
「ジョンの髪は柔らかいな」風呂上がりのジョンの髪をタオルで拭きながらバージルが言った。色も然ることながら髪質も他の兄弟とは少し異なるジョンの髪はとても綺麗だ。今日は頭髪の日だというが、ジョンにはずっとこのままでいて欲しいなとバージルはジョンの髪を整えながら思った。 #140字SS@365

7/19【クレープの日】
「クレープあげる」ゴードンがジョンに差し出したのは一見何も挟まってない生地だけのようなクレープだった。「生地でも余ったか?」「違うよ、バターシュガー。ジョン疲れてそうだからゴテゴテしてない方がいいかなって」「気が利くな」ジョンが受けとればゴードンは得意気に笑った。 #140字SS@365

7/20【月面着陸の日】
「大尉、お久しぶりです」月面基地のテイラー大尉をスコットが訪ねると大尉は待ってましたとスコットを出迎えた。「来ると思ったよ」「今日は月面着陸の日ですからね」月にはジェフの夢が詰まっている。「それじゃあ思出話と行こうか」大尉が言えば、スコットも「えぇ」と目を細めた。 #140字SS@365

7/21【ベルギー独立記念日】
「今日は特別な日だから」そう言ってゴードンは普段以上に自由気ままに振る舞っていた。放置された菓子袋とソファーに転がるゴードンを見比べたスコットは「何の日だ?」と尋ねる。ゴードンが「ベルギー独立記念日」と答えると「お前との関係性は?」とスコットはゴードンの頬をつねった。 #140字SS@365

7/22【ショートケーキの日】
ショートケーキの苺はいつ食べる?僕は1番最初。「ゴードンらしいな」って別にいいじゃん。途中で食べる人もいるし最後まで取っておく人もいるよね。ここでわが家の末っ子の食べ方を紹介します。『真っ先に食べた上で、人の分まで食べる』です。甘やかされて育った末っ子怖い。 #140字SS@365

7/23【ふみの日】
「文の日だって」「文?あぁ、手紙のことか」「だから手紙ちょうだい」アランが可愛くジョンにおねだりする。この時代、メールやホログラムが主流で手紙を見る機会など滅多にない。その後アランに届いた手紙には『勉強しろ』とだけ書かれていて、アランは「なんか違う…」と肩を落とした。 #140字SS@365

7/24【海岸愛護月間】
『海岸愛護月間』そんな標語がラウンジに貼られていた。いつもに増して海岸警備に力を入れるゴードンだが、一人で見回れる範囲は限られている。海岸は世界中にあるのだ。だから「これを会社の月間標語にして」とすり寄る。そして「お願い、お兄ちゃん」とスコットの頬に軽くキスをした。 #140字SS@365

7/25【かき氷の日】
かき氷の日だからアランとバージルがそれぞれの機体ベースのかき氷を作っていた。1号はブルーハワイ、2号はキウイで3号はイチゴ、4号はレモン。「5号って何色?」「みりんでも掛けとくか…」バージルが苦し紛れに言えば、その後ろから「責任もって食べろよ」とジョンの声が聞こえた。 #140字SS@365

7/26【幽霊の日】
幽霊の日だからとスコットが怪談話を始めた。怖がらせれば今夜アランが自分の部屋に来てくれるのでは?と下心を覗かせながら。しかし返ってきたのは「スコットうるさい!嫌い!」という叫びだった。「人が嫌がることをすれば当然だろ」落ち込むスコットにジョンが冷たく言い放った。 #140字SS@365

7/27【コアラの日】
新手の嫌がらせだろうか。突然5号にやって来たゴードンが無言でジョンの背中に張り付いた。重くは無いが邪魔で仕方ない。「ゴードン」「…コアラの日だからコアラごっこ。ジョンは木の役ね」そう言いながら鼻を啜る音が聞こえ、ジョンは無言でゴードンの頭を優しく撫でた。 #140字SS@365

7/28【にわとりの日】
バージルとゴードンがラウンジで言い争っている。どうやら「言った!」「聞いてない!」問題らしい。「お前は3歩歩いたら忘れるからな。にわとりと同じだ」バージルが言えば流石に聞き捨てならないとジョンが割り込んだ。「バージル!にわとりに失礼だろ!」第2ラウンドが始まった。 #140字SS@365

7/29【夏の省エネキャンペーン】
じわじわと蒸し焼きにされる暑さにスコットは堪らず起き出した。空調がまるで効いてない。汗ばんだシャツを脱いで廊下に出ればいつも通り快適な温度。振り返ればドアに『夏の省エネキャンペーン』と書かれた紙が貼ってあり、スコットはまだ見ぬ犯人に舌打ちをしながら乱暴に紙を剥がした。 #140字SS@365

7/30【海の旬間】
『海の旬間』だとゴードンが騒ぐので久しぶりに海に行くことにした。昼間だと暑いので陽が陰ってから。誰にも告げずに一人でヒッソリと。私服の靴をサンダルに変えて海に入れば背後からスコットが凄い勢いで走ってきた。「ジョン!早まるな!」って、何か物凄い勘違いをしてないか? #140字SS@365

7/31【そばの日】
「そばの日だからそば食べたい!」お昼前アランがソファーで眠るバージルを揺り起こす。仮眠をとっていたバージルが目を擦りながら「そば?」と聞き返せば「うん!そば!」と勢いよく返ってくる。昼に出てきたのはビーフンで、アランは「思ってたのとちょっと違う…」と小さく首を傾げた。 #140字SS@365

8/1【花火の日】
今日は花火の日。風もなく絶好の打上日和だ。日が暮れる前から嬉々としてプールサイドに花火をセットしてベンチとテーブルを用意するのはアラン。「ジョン!そろそろ降りてきて!」大輪の花火に負けない笑顔にジョンは「わかった」と微笑み返した。今夜は賑やかな夜になりそうだ。 #140字SS@365

8/2【カレーうどんの日】
夏バテだとスコットが汗を拭きながらキッチンに来た。「軽いものが食べたい」と昼食を作るゴードンに言えば、ゴードンは困ったように振り返った。その手には熱々のカレーうどん。2人の間に沈黙が流れる。「何で…」「カレーうどんの日だったから…」カレーうどんはとてもおいしかった。 #140字SS@365

8/3【はちみつの日】
「バージルこれを着てくれないか?」ジョンが見せたのは赤い短い丈のTシャツだった。そして小物として茶色の壺と黄色の付け耳。今日がはちみつの日だとピンときたバージルが「『はちみつ食べたい』とでも言えば満足か?」と言えばジョンは顔を背けて笑いを堪えるように肩を震わせた。 #140字SS@365

8/4【吊り橋の日】
「吊り橋の日と言えば『吊り橋効果』だよね」「なにそれ?」ゴードンの言葉にアランが首を傾げた。「不安や恐怖を感じてる時に会った人に恋愛感情を抱きやすくなるって効果だよ」「あ、スコットがよくやるやつ?」「そうそう」2人の後ろでスコットが大量の苦虫を噛み潰した顔をしていた。 #140字SS@365

8/5【タクシーの日】
「タクシーの日って言われてもよくわからないな。タクシーって2号のことだよね?」「人の機体をタクシー扱いするな!」「はいはい、わかったよ」バージルの剣幕にゴードンは肩を竦めた。だが次の瞬間「アイス食べたいから2号出して」「わかってない」バージルがゴードンの頭を小突いた。 #140字SS@365

8/6【ハンサムの日】
「ハンサムの日だってさ。ジョンの日かな」スコットが言えば、アランとゴードンは「ハンサムって…?」と不思議そうに顔を見合せた。バージルが2人に「イケメンのことだ」と囁く。ジョンはスコットに向けて「世代を感じるな」と笑いながら言えば、スコットは世代格差に言葉を失った。 #140字SS@365

8/7【花の日】
花の日だからとラウンジに沢山の花が溢れていた。どれもおばあちゃんが愛情を込めて育てた花だ。「これスコットっぽい!」「ゴードンは向日葵かな」「ジョンはこの紫のが似合う」「バージルは大きいのがいいね」兄弟が賑やかに花を愛でるのをおばあちゃんは嬉しそうに眺めていた。 #140字SS@365
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