1.ホグワーツ特急
それからの時間はあっという間に過ぎ、もうホグワーツへと戻る日が来た。エリカは起きるなりさっさと支度して、クリーチャーと共にキングズ・クロス駅へと向かった。空はどんよりしていて、今にも雨が降りそうだった。



いつもと違うのが、いつも人で賑わうホームにはまだほとんど人がおらず、閑散としているところだ。いつも人混みを避け早めにきているエリカだが、こんなに早いのは初めてだった。


実はエリカには、シリウス・ブラックの脱獄により、唯一のブラック家の生き残りである自分を、学校中の生徒とその保護者が脱獄の手伝いをしたとかどうとかで疑うだろうという確信があった。
いつもと同じ時刻に出たら、確実に駅では親子のヒソヒソ話が自分につきまとう。いくら慣れているとはいえ、そうなったら面倒だ。

クリーチャーに別れを告げ、トランクを持って近くのコンパーメントへと向かう。




時が経ち、次第に雨が降り始めた。徐々に人が増え始めるにつれて、車内も賑やかになっていった。エリカは、他の生徒が自分のコンパーメントの前を通るたびにじろじろ見られたりしたので、自分の判断が間違ってはいなかったと心から思った。








「ようやく見つけたわ!」

突如大きい声が聞こえ、エリカは飛び起きた。いつの間にか寝ていたのだろう、列車はもう走り出していた。


「ひさしぶり、エリカ!あなたがいないから、みんなで探していたのよ?」


声の主は、パンジーとダフネだった。それからすぐにセオドールとブレーズが揃ったので、コンパーメントはあっというまに騒がしくなった。
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