雲凪番外編[お見合いの結果2]
凪を連れて帰ろうとした骸。
その瞬間、着物で動きにくいが持ち前の運動神経で飛んできたトンファーは避けれた。
「骸様っ」
「―――ッッ?!」
「僕の凪に何の用。」
「…恭、弥。」
「(僕、の?)
お、落ち着いてください雲雀さんっ」
「ちょっ手加減とかしないんですか?!」
「無理。」
「あの…恭弥。」
「何だい。」
「骸様を…傷付けないで、私恭弥と一緒に……ン、」
隣でお願いをする凪を受け入れる雲雀。
そんな優しすぎる彼女を隣に、民衆の面前で軽いキスをした。
まるで紳士のように誘導した軽やかなキスの仕方に民衆は唖然とする。
キスが終わると顔を真っ赤に染めた凪が目の前に。
同様に骸もまた顔が赤くなっていた。
「……っ」
「後で、」
「ぇ?」
「後で最高に気持ち良くしてあげる。」
その言葉にボッと顔が更に赤くなった凪。
一方、聞いていたツナや骸も顔が赤くなっている。
「……何で君たちまで赤くなってるの。」
「いや…そりゃねぇ。」
「目の前でイチャつかれたら誰だって恥ずかしいものですよ。」
「そうなの?」
「…恥ずかし…かった。」
「ふぅん。」
「じゃ、じゃぁ一先ず俺は帰るんで…。」
「沢田。」
「はぃッ?!」
「今日は僕の屋敷に泊まりなよ。」
「いッいやいやいやいや!!!
無理です無茶です結構です!
聞きたくありませんっ」
「だから、
何で襲うこと前提に話してるの。
しかも同じ部屋とは言ってないよ。」
「まぁそりゃそうですけど!」
「だいたい気持ち良くしてあげる、なんて卑猥な発言をするから誤解が生じるんです!」
「君たちセックス=気持ちいいって思考なの?」
「ゔっ」
「ぁ。」
「子供だね。」
芯を突かれた骸とツナは反論できずにその場で畳を叩いていた。
その一部始終を見ていた哲や女中さん達は少し笑みを見せている。
…絶対馬鹿にされてますよね。
「でもいつかは抱くよ。」
「まぁ…それはいいです。」
「ってかやっぱり俺帰らしていただき、」
「泊まれ。」
「はいッ!!」
「(綱吉君弱ッ)
で、では僕も待たせているので…。」
「旦那に許可とったから君も泊まりなよ。」
「え゙っ」
「手続き早ッ!」
「まぁ、今晩は賑やかになりそうですわ。」
「恭さん……。」
かくして、
皆で(いい歳こいて)お泊り会が今晩開催されることとなった。
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