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「白蘭。」

「んー、何?」

「働きたいです。」

「はい?」

ベッドにて。
いきなりの発言に白蘭は不思議に思う。




「え、と?」

「だから、要は暇なんです。」

「うん、それはわかったよ。」

「日中、暇つぶしの相手がいないので、これではボンゴレにいた頃と変わりません。
だから働かせてください。」

「んー、まぁ…ねぇ。」

働き人が増えるのは嬉しい。
まぁそれは置いといて、まずは骸君の実力を知りたいんだよね。
そう思った白蘭は不意打ちとも言うべき問題を出そうとした。



「…………、
“誰でもいいから好きな人と結婚しなさい。”
英訳にせよ。」

「Marry,whomever you love.」

「………正解。」

「何なんですか、その正解したのかよ的な口調は。」

「………じゃぁ次!
Ο<θ<π/2の範囲を核として、Sin3θ=Sin2θを満たすθは?」

「θ=1π/5。」

「(ぐ…)
…………、イギリスは1757年の(    )の戦いののち、東インド会社をつくりインドの…、」

「ふ、そんなの序の口ですよ。
“プラッシーの戦い”」

「はい、合格。」

さすがに問題を考える方も疲れたので一応合格にしておく。
いや、退屈しのぎに働くってどういう趣味?



「まったく、貴方の頭じゃその問題が限界ですか。
ボンゴレもナメられたものですね。」

「はぁーあ、
嫌味ったらしさは会社1だね。
僕だってそれなり頭はキレてる方だと思ってたんだけどな。」

「貴方は知識だけが豊富で経験が無いんですよ。
食堂の冷蔵庫の中のマシュマロ、賞味期限切れてたので捨てましたよ。」

あのパワフルなおばちゃんが、と付け足す前に白蘭が血相を変えて部屋から出ていった。
途中、僕のマシマローッ!!!!という(卑劣な)叫びが廊下中に響き渡ったような気がする。




「…………。」

一人部屋に残された骸は、ふぅとため息を吐いて立ち上がる。
そして、ついでにとクローゼットの中にあるミルフィオーレ社の正装を手にとってみた。



「………僕的に、
ミニスカは好ましくありませんよ。」

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