1/4
「白蘭。」
「んー、何?」
「働きたいです。」
「はい?」
ベッドにて。
いきなりの発言に白蘭は不思議に思う。
「え、と?」
「だから、要は暇なんです。」
「うん、それはわかったよ。」
「日中、暇つぶしの相手がいないので、これではボンゴレにいた頃と変わりません。
だから働かせてください。」
「んー、まぁ…ねぇ。」
働き人が増えるのは嬉しい。
まぁそれは置いといて、まずは骸君の実力を知りたいんだよね。
そう思った白蘭は不意打ちとも言うべき問題を出そうとした。
「…………、
“誰でもいいから好きな人と結婚しなさい。”
英訳にせよ。」
「Marry,whomever you love.」
「………正解。」
「何なんですか、その正解したのかよ的な口調は。」
「………じゃぁ次!
Ο<θ<π/2の範囲を核として、Sin3θ=Sin2θを満たすθは?」
「θ=1π/5。」
「(ぐ…)
…………、イギリスは1757年の( )の戦いののち、東インド会社をつくりインドの…、」
「ふ、そんなの序の口ですよ。
“プラッシーの戦い”」
「はい、合格。」
さすがに問題を考える方も疲れたので一応合格にしておく。
いや、退屈しのぎに働くってどういう趣味?
「まったく、貴方の頭じゃその問題が限界ですか。
ボンゴレもナメられたものですね。」
「はぁーあ、
嫌味ったらしさは会社1だね。
僕だってそれなり頭はキレてる方だと思ってたんだけどな。」
「貴方は知識だけが豊富で経験が無いんですよ。
食堂の冷蔵庫の中のマシュマロ、賞味期限切れてたので捨てましたよ。」
あのパワフルなおばちゃんが、と付け足す前に白蘭が血相を変えて部屋から出ていった。
途中、僕のマシマローッ!!!!という(卑劣な)叫びが廊下中に響き渡ったような気がする。
「…………。」
一人部屋に残された骸は、ふぅとため息を吐いて立ち上がる。
そして、ついでにとクローゼットの中にあるミルフィオーレ社の正装を手にとってみた。
「………僕的に、
ミニスカは好ましくありませんよ。」
戻る