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「じゃぁ、この資料を保管室に。
それが終わったら、この書類を全部自分で訳してサインをお願いします。」

「はい、わかりました。」

「あ、やっぱり書類はいいです。
保管室に行ったらまたここに戻ってきてください。」

「?
わかりました?」

何故か派遣されたのは正一の書類の片付けやらデスクワークやら。
まぁ、和室に閉じこもるよりかはまだマシな方だろう、骸はそう思いながら資料を保管室へと運ぶ。

ワイシャツといいブーツといい、何もかもがすべて白い服を身に纏(まと)いながら歩くいていた。
細い足は曝け出され、もう慣れた手際の良さで戦えるまでに着こなした。
ちなみに同じく配属された女性を外(痴漢)から守ったほどである。




「僕はズボンがいいと何度も言ったはずなんですが…。」

はぁ、とため息を吐きながら保管室に到着。
認識機械に手をかざして扉を開ける、ずららっと並んでいる棚は全てが資料。
こんなに情報がいるなんて、とミルフィオーレに感服しながら資料をまとめる。




「D-23に、これを…。
A-55とM-98は‥‥どこですか?」

この広さは働く身にはイジメに相当するんじゃないかというぐらい広い。
広すぎて放置され続けている資料だってありそうだが、厳重な保管施設の為か、1部1部がきっちりと綺麗に並べられている。
カツカツと部屋に響く靴音が早くなる。



「……ふぅ、
散々歩かされましたが、こんなものでしょうか。」

バインダーを片手に保管室を後にし、正一の下へと急ぐ。








「只今戻りました。」

「あ、じゃぁ早速ですが…この書類をボンゴレ会社日本支部へ持っていってください。」


・・・・・・。


「……………はい?」

骸は耳を疑う。
今何て?
ボンゴレ会社に書類を?
まぁまだそれはいいとして、
何故日本支部?
というより、日本支部ってまさか。





「雲雀恭弥氏に渡してきてほしいんです。」

「…………。」

まさか。
まさかまさかまさかッ
その名前を言われるとは思っていなかった。
しかも口調が誰かさんに似ていたような気がしたのは気のせいとして。
骸はしばし放心状態になりながらその場に立ち尽くす。




「またあのような…。」

嗚呼、ボンゴレ。
光の速さでも何でもいいですから早く我が社の治安をどうにかしてください。
僕はもうマジで泣きそうです。













――――‐‐‐

「よぉツナ!
ペン持ったまま何固まってんだ?」

「ったく考えろ野球馬鹿!
十代目はボンゴレの為に尽くしてんだ。
考えや悩みは沢山あるに決まってんだろ!」

「………今、
物凄く嫌なものを感じ取ったような気がする…。」


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