Mydarling is Golden sadist








「……………。」

「……………。」

「……………。」

「…………、なぁツナ。」

「何?」

「お前、一体何をやっている?」


ただ今、午後の3時。
丁度息抜きである紅茶の時間。

切羽詰まっている仕事にはもってこいの一時(ひととき)と感じているジョットは、ティーカップに注がれたダージリンをコクリと飲む。
それを先程から向かい側のソファーに座っているツナがジョットをじぃーっと眺める。

別に眺められるのはいいが、眉間にしわを寄せてジロジロと見てくるツナが気になってしょうがない。
飽きれを尽かしたジョットはため息をつきながらツナに問い掛ける。





「何って、ジオを観察してるだけだけど。」

「(観…。)今更何故、俺を観察する必要がある。」

「ジオ!」

いきなりガタンと音をたてて立ち上がったツナに驚き、テーブルクロスにのっていたクッキーなどの菓子類を支える。





「俺、格好良くなりたいんだ!!!!」

「………………、
…………………………は?」

あまりにも唐突すぎる発言だったため、頭の思考回路が追い付かない。
それでも真剣に言ったツナを見てジョットはもう1度考える。

今何といった?
格好良くなりたい、と。
そう言ったか?

頭の中ではツナとジョット自身が思う“格好良さ”を比較してみるが、どうも接点が思いつかない。
ツナには格好良さの他に何かが当てはまると感じているのだ。




「…お前、この前は大人になりたいと言って随分とやらかしてくれ「その話は言わないでッ!!」
(※“あるがままでいいから受け入れて”を参照)

「しかし格好良くなりたいのなら、その壁を越えなくてはいけないぞ。
何より格好良さというのは冷静さとサディスト精神を保たなくてはいけない。」

「さ、さでぃ…?」

何故か間違った方向へ話を続けるジオを余所に、“サディスト”という言葉を考える。
ジオはそんなツナを見てクスクスと笑い、ツナには格好良さよりも可愛さの方が似合うんだなと確信する。





「ツナ、意味はわかったか?」

「うー…ん、いまいちわからない。」

「ふふ、わかったら教えてくれ。」

…それもそうだ。
ぉ前はサディストである俺の色に染まっているのだから。
サディストと感じない程、俺にくっついている。





Do you like sadist?
(そうだろう?俺の後輩君)



08.04.12
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