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※骸♀、裏注意。









パリン、とガラスが割れる。
それは重力に逆らうことなく床に落ち、粉々になった。
そして床は水浸しとなる。




「あーあ。
結構な年代物だったのに。」

割れたのは白蘭の身を守るため盾となったワインボトル。
鋭い殺気を感じた白蘭が、とっさにワインボトルを掴んだら殺気が見事に命中し、粉々に割れてしまった。

白蘭はため息を吐きながら、手に持っていた残りの部分も落として割る。




「どうしたの?
今日はかなり不機嫌じゃん。」

「これが普通です。」

「綺麗にめかし込んでるのに鬼の形相で台無しだよ。」

「これが僕の普通なんです。」

「骸君ってば、今日はいつも以上に素直じゃないなぁ。」

ここは白蘭がいつも居座っている場所。
いつものように1人で晩酌していたら、突如現れた人間に襲われた。
そして今に至る。

戦う気は無いというのに、殺気の塊は武器を下ろそうとしない。
白蘭はやれやれと思いながら、素直に両手を上げた。




「ボンゴレは確か、同盟ファミリーのお祝いパーティーに出席してるはずだよね。」

まだお祝いは終わってない時間だけど?




「貴方の同盟でもあるのに、なぜ出席しなかったんですか。」

「んー……。
面倒になった、って理由じゃダメ?」

いつもの笑顔で白蘭が返すと、三叉槍の先端が白蘭の首筋に当たった。
殺気が絶えることはない。
これは相当怒っている。

いや、違うか。
怒っているのはボンゴレのボスで骸君自身は不機嫌なだけ。




「…何か言いたそうですね。」

「あそこは僕が潰すから手を出さないで、って綱吉君に伝えておいて。」

「…………。」

「大丈夫。
僕の力なら一瞬で終わるよ。」

後々潰されるファミリーのお祝いに行ったところで、何の得もないし楽しくない。
だから欠席した。

いつものようにヘラヘラした態度で理由を話す。
これは嘘ではないだろうと確信した骸は、手を下ろして三叉槍をしまう。
対して、殺気が無くなったことに安心した白蘭は、両手を下げて立ち上がった。




「まったく、最初から本音を言えばいいんです。」

綱吉から伝言係りを頼まれた骸は、無事に任務が終わったと安堵する。
そして身に付けているアクセサリーを1つ1つ外し始めた。




「でも伝言係りとして抜け出せて良かったね。
そんな格好で歩いてたらかなり注目されたでしょ。」

「最ッ悪でした!」

ドレスに付いている装飾品を外そうとした時、先程まで出席していたパーティーを思い出して、思わず引きちぎってしまった。

骸の着ているドレスは、例の同盟ファミリーから貰った物。
色合い的にも、とても自分には相応しくないものだったが、1日ぐらいは女に戻ろうと着てみたのだ。



しかし、今回ばかりはその女心が裏目に出てしまった。



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