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※裏注意。




夢を見た。
何かに追い掛けられてたから逃げて、でもしがみついてきたから振り払って。
そんでのしかかれた。
振り返ってみたら妙に愛らしいアザラシと目が合う。
背中の上でごろごろしたり、僕の腰をペチペチ叩いたりして遊んでいた。
思わず「どなた?」ってつっこんだ。

…そんなオチで、今日も無事に起床する。








Dear,Seal
I'm too sharp for him.











「……………。」

目を開けると時計は昼を指していた。
最近は社長出勤という特権を使っていて、予定が無い日は寝坊が当たり前になっている。
あと1時間ぐらいならいいだろう、そう思ってまた目を閉じた。




「……ふ、ぁー…。」

いやぁ…可愛かった。
体重はそれなり重かったけど、鼻をヒクヒクさせて僕の背中に乗っていた。
また夢を見たら会えるかもしれない。

しかし、そう簡単に夢の世界には入れない。
白蘭は仕事のことがどうしても頭から離れなかったので、二度寝ができなかった。
社長ポジションと言えども、さすがに今からまた1時間も寝たら部下に対して迷惑だろう。
そう思い、白蘭は体を起こした。




「…………。」

重。

肩から背中全域が重すぎる。
これは…ストレス?
文字通り苛立ちを背負っているのか。
それならば、この重さは欝レベルに達しているだろう。
妙にもぞもぞ動くし鼓動が聞こえる よ う な…。




「…スー………。」

「…………。」






・・どなた?

思わず夢の中と同じツッコミを入れてしまった。
しかし人の背中の上で寝ている人物は知っているので、この場合はツッコミが間違えている。

正しくは、




「何してんの骸君。」

俯せに寝ていた白蘭の上に寝ていた骸。
本人にはちゃんと個人のベッドを用意したはずだが、何故か白蘭のところに遊びに来る。
好かれているのかなんなのか、
とりあえず一回骸を起こすことにした。




「骸君、骸君。」

「ン………んん…?」

「ちょっと仕事に行きたいんだけど。」

「…ん、」

「だからおとなしく寝ててね。」

「…………。」

白蘭の言い付けを守るかのように骸は目を閉じる。
だが手は離してくれそうにない。
骸の手足はひんやりしていて、まず生きているのかを心配した。

冷えきった手足を白蘭の体に触れさせて、体温を奪っていく。




「僕は君のカイロ係?」

「無駄に血行がいいんですね…。」

「代謝が良いんだよ。
てか退いて。」

「まだ寝てたいです…。」

言葉が言い終わらないうちに再び眠ってしまう。
冷たい手は白蘭の体温によって地道に温まり、少しは寝やすい環境になったらしい。
このままでは仕事ができなくなるが、疲れている骸を起こすのも申し訳ない。
白蘭は寝起きの脳で状況の打開を考えていた。

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リゼ