Loving Ranking
※♀骸注意。
「も、やめ…。」
「無理。」
「密着っするな!」
「だから無理だってば。」
ハグフェチなのか何なのか、抱き締められたら抱き締めかえそうと体が勝手に動くらしい。
現に抱き締められている骸は、そうならないよう必死に白蘭を拒んでいた。
まぁ…さ、
早く言うなら素直じゃないってことだね。
「寝込みを襲うとか卑怯ですよ!」
「まだ襲ってないよ。」
「もう充分手を出してますッ」
「ごめん、率直に言うけど以外に胸大きいよね。
たぶん…F?」
「変態…っ」
「男の理性だって。
コレ覚えといたほうが良いよ、テストに出るから。」
「ば…貴方中二病なんですか!」
「今「バカ」って言おうとしたよね?
もう離れてあげないから。」
「ちがッ‥も、やだっ」
「そんなに嫌なら力ずくでやってみ?」
ま、そんなに顔真っ赤じゃ何もできないと思うけど。
叫びすぎたせいで動悸が早くなっていく。
あまりにも密着しているので、お互いの鼓動やにおい、ましてや体のつくりなどがよく理解できた。
骨と皮しか無い固そうなイメージだったが、実際はなめらか。
直で感じる柔らかい胸。
腰のくびれもなかなか‥。
「あとは遠回しに嫌味を吐くその性格を直せば、可愛くなるんじゃない?」
「貴方に言われたらおしまいですね。」
「要は素直に『大好きです。』って言ってもらいたいの。」
「この世の時空を壊します。」
「うーん、まぁとりあえず落ち着こうか。」
「落ち着けません‥。」
「君、見た目のわりには自虐的なんだね。
ちょっと病んでる?」
「貴方から見た僕とは何だったんですか。」
「かなりやり手の肉食女子。」
「‥‥‥‥‥。」
「何そのいかがわしい目。」
「貴方に肉食なんて言われるとは思ってませんでした。」
「現代じゃ数少ない肉食男子だから?」
「自覚…あるんですね。」
「それ以上馬鹿にしたら本気で怒るよ。」
普段は発しない低い声。
耳元で囁かれたなら反応しないわけがない。
不覚にも心が揺れてしまい、そんな自分を少し後悔する。
この甘ったるい空気をどうにかしなくては。
骸は思い切って白蘭の首に腕をまわして深く密着した。
いつもなら絶対にしない行為なので、白蘭は多少たじろいだ。
これで隙をついた瞬間に起き上がれば、いつでも逃げられるはず。
今までも男に触られたらこうして対処してきましたし。
「……………。」
「……骸君。」
「はい。」
「とりあえずいい返事だね。」
「声は男に好かれる大事な要素ですから。」
「まさかの尻軽発言?」
「まだ処女を守ってます。」
「ふーん。
で、抵抗しないわけね。」
「無駄な力は使いません。」
「愛されてるって解釈で文句言わない?」
「今後貴方の行いがよければ、ですね。」
ICY LIP
(その毒舌のレベルも?)
(貴方の行いによります)
フリリク企画に提出。
10,06/27[更新]
10,02/18[完成]
戻る