CAT or WOLF?






※白蘭猫化注意。






所詮動物なんて可愛がられて愛でられて、腑に落ちないことばっかだよね。
「飼われてる」って言ったら受け身系じゃん?

そんなの認めるわけないから。















「白蘭!」

「なーに。」

「毎回毎回毎回…僕のデスクの上に小動物の生々しい死体を置かないでください!」

「だって骸君、生物の勉強してるんでしょ?」

「生物とは言っても色々と話が脱線してますッ」

「レポートに追われてる御主人様の為に捕ってきたんだけど。」

「…いい迷惑ですよっ」

白蘭は毎日がおもしろい。
捨て猫、というより放浪猫だった白蘭は無断で骸の家にいる。
最初は出ていけと言われ続けたが、拒絶されなくなったのは随分前。
その理由は白蘭が骸を落としたから。
白蘭の口説きテクニックに負け、素直にならなかった骸をすかさず抱いたのが懐かしい。




「もう本当に追い出しますから。」

「そしたら骸君の発情期を誰が助けてくれんのさ。」

「は…い?」

「人間相手だと妊娠したら結婚してさ、わざわざ結婚したのを報告して式挙げたり家買ったり子供産んで教育費が(略)、
色々大変なんでしょ。」

「何故そういう事を知ってるんです。」

「他の猫に聞いた。」

井戸端会議は動物の世界でもあるんだよ。

近所の野良猫とも交流している白蘭は、話の真相を確かめるべく骸に質問攻めをする。
これは普段と変わらないが、度を超えた白蘭のイタズラと綺麗好きには苦労していた。

白蘭の発情期とバッティングすれば、もはや勉強どころではない。
例え終わったとしてもシーツを洗濯したり風呂に入ったり、事後処理を徹底的にやるのが綺麗好きな白蘭の仕事。
静かに寝れない環境に頭痛が起きそうだった。




「あ、大丈夫。
今夜はやんないから。」

「誰も聞いてません。」

「明日レポート発表なんでしょ?」

「何故知っている。」

「さぁ。」

「……………。」

「じゃ、早く寝よっか。」

と言いながら一緒に寄り添って寝るのも変わらない。
今は夕飯も終わって風呂も入った後。
緊張からか、考えてしまうのは明日の発表のことばかり。
だったら早く寝てしまうのが得策だろう。
骸も後ろから付いていき、寝室のベッドへと一気にダイブした。




「……………。」

「…………。」

「貴方の体温‥おかしいですよ。」

「ゴメン、これ平熱。」

「……………。」

黙って抱き締めてくれる腕が温かい。
これならすぐに寝れそうだ。

体が包まれるような心地よい感覚に、思わずときめいてしまった。
骸は抵抗せず自然な流れで白蘭を受け入れる。
蒼く長い髪を細長い指で梳かれれば気持ち良くって思わず声を洩らしてしまった。
ここが性感帯だと知ったのは白蘭のおかげ。
骸は火照ってきた体を震わせながらも、欲情したい気持ちをなんとか抑えた。

こういう紳士のような振る舞いも、やればできるじゃないですか。
貴方は僕より雰囲気をつくるのが上手です。
やはり僕はそんな彼に惚れているのかもしれませんね…。






















「ッて、そんなわけありませんよこの発情猫!!!!」

「あだァ!」

「人の弱みにつけこんで揺さ振るとは…なかなかいい趣味ではありませんか。
どこを撫でられようと、やる気はありません。」

「うーわ、バレた?」

「やはり去勢したほうがいいですね。」

「ま、素直じゃない骸君も可愛いけどバレちゃったら仕方ないか。」

「絶対やりません。」

「心配ご無用。
もう君感じちゃってるし、今日はいつもより可愛がってあげる。」

「飼い主を可愛がる猫なんて生物学に逆らってます。」

「これから君も人間学に逆らっちゃうぐらい乱れるから。」

「…本気です、ね。」

「うん。」

「しかも、いちいち服を爪で引き裂くのはやめてください。」

「体に傷はつけてないよ?」

「服が勿体ないです。」

「んー。」

「じゃ、おやすみなさい。」

「…………。」

「ちょ、どこ揉んでるんです!」

「だから僕がやるっつったらや・る・の。」

「僕は明日発表が…っぁ。」

「だから優しくやるって…もう一回でわかってよ。」



(…………)
(何その怨めしい目)
(いえ、特には)




フリリク企画に提出。

10,06/27[更新]
10,02/03[完成]

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