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I Sing It
What You Worry About
Will Be All Right









満月の夜の世界を眺めながら泣く姿。
何を想像しているのか、何を考えているのかは分からないけれど、確かなことはただ1つ。




「どうしたの?
君らしくないよ。」

「…わかったように言わないでください。」

「そんなの忘れればいいのに。」

また1つこぼれた涙の理由は?

そう聞いても結局教えてくれない、どうせなら言ってくれれば良いのにね。
逆に僕が気になるじゃん。

白蘭は黙って骸の隣に行く。
外の景色と溶け込んだ彼の存在を右側に感じながら視線を外へやると、窓ガラスごしの空の世界は改めてきれいだと思った。
下には細々とした建物の光。
空にはちらついてる星の光。
どれも手を伸ばせば届きそうで、現実に戻れば届かない事を思い知らされる。
小さい頃よくやったよね。

ふとガラスに触れている骸の白くて細い手を軽く握ってやれば、白蘭の包容力に負けた骸が静かに首に腕をまわして抱きついてきた。
うん、可愛い。




「そんな急かさないで。」

「…………。」

「僕は言い訳をしない君が好きだよ。」

「…………。」

「もういいから、自分のやり方で生きていいんじゃない?」

「びゃくら…ン。」

表情を伺おうとして骸が少し距離を置いた隙に、すかさずキスを交わしていつものように段々と深くさせていく。
手を絡ませてもう離さないと耳で囁けば顔を真っ赤にさせる愛しき人がいた。

もうヤバいってその顔。




「その顔反則。」

「僕が貴方に唯一勝てる項目ですから。」

「負けたくないなぁ。
色気では勝ってると思うのに。」

彼と自分を結ぶ楔(くさび)。
やっと見えてきた自分達の光。
これだけは絶対に人には奪われたくないし、負けられない。
いつまでも消えないのは、あの時全てを無にしてでも君を守ると誓った想い。
それだけを信じてまた日付が変わっていく。

最後に唇を舐めておしまいと言えば、骸の頭を自分の胸に押し込めてぎゅうぎゅうと抱き締めた。




「それで、返事聞いていい?」

「……………。」

「…………。」

「ぼく…は。」

「ん?」

「僕は…正直貴方を永遠に大切にするとは限らないと思います。」

「うん。」

「時が経てば心も思考も変わって、貴方に飽きてしまうかもしれません。」

「うん。」

「それでも…いいんですか?」

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