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君は空から落ちてきた。
というか落とされた。
だから君を僕が受けとめて正式に僕のものとなるはずだったから。
僕は君を離さないと決めたのに、
君自身、僕からどんどん離れていく。
「んっ……ふァ、あ。」
「はぁ…はぁ。」
生臭い愛。
骸の傷が完治した、その時から僕達はこんなふうに愛を育んでいる。
その白い体を見た時、堪え切れず無意識のうちに骸を押し倒して行為に没頭していたのが発端。
今日の精液も色が濃くて体の奥に溜まっていた欲を吐き出したんだと思う。
「ぁ…ァぅう……。」
「ほら、こんなに粘り気。」
「んっ、いゃぁ……、」
見せ付けないでと言うように体をくねらせながら、自分の精液を見ようとはしない。
その体のうねりが厭らしく、すぐに欲が高ぶってしまった。
自覚無いっていうところがまた可愛らしい純情さ。
そんな骸を綺麗だと思いながら、亀頭全体を濡らしている愛液を舌で舐めて美味しくいただく。
次にちゅるちゅると孔から溢れ出る骸の精液を残さず飲んだ。
量が少なくなれば後孔にバイヴを押し込んで快楽を与え続けて精液を出させる。
ちょっと骸の精液に依存してるかもしれないね。
「ぁ…ァあ…ん、ンん。」
「本当、綺麗だね。」
「きょ…ゃァっ」
「何?」
「……ぅ……かい。」
「ん?」
「…もぅ、いっ…かぃ……して…。」
「……………。」
ほら、現に今は僕だけしか見ていない。
だからこんなに足を開いて僕を求める。
押さえ切れそうにない衝動を今すぐ骸にぶつけたい。
雲雀は直ぐ様ぬめりのある後孔に再び勃起したペニスを挿れ始める。
イイトコロに当たればきゅうきゅうと締めてくる熱いナカがたまらなく、こんな自分だけの彼に愛しさが増す。
「………動くよ。」
「ぁっ…ァあっ」
「もっと…締めて。」
「っァびゃ…く。」
ピタリ。
雲雀は律動を止めた。
「ふぁ…ァ、」
「…骸。」
「なァ…ン、ん、」
今、誰を呼んだの?
君の目の前にいるのは雲雀恭弥。
決してあいつではないんだよ?
雲雀はその名前を聞きたくないが為、とっさに深いキスを与えた。
息をする事でさえもできないように抉るように口の奥まで。
もう2度と他人の名前を言えないように。
「…っはぁッ」
「…………。」
「ン…ん、」
「君はさ…、」
僕と白蘭、どっちがいいの?
(孤独にサヨナラしても)
(何故僕は満たされない?)
09,06/30
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