How many?






※裏注意







「‥何人、目っですか……?」

「?」

白蘭の仕事が終わる深夜。
お互い耐え切れず、ベッドに直行して性交をするのは日常茶飯事だった。

しかし今日の骸はいつもより表情が堅い。
体調でも悪いのかと、白蘭が気にしていたが違うらしい。
中に白蘭の性器を受け入れている状態でも、不満そうな顔は変わらなかった。

そして口を開いたと思ったら、訳のわからない質問が飛んでくる。




「何人目…?」

「そう、ですっ」

「どういうこと?」

「っとぼけな‥ッあ、」

質問の内容は気になるが、限界も近い。
少しずつ律動しながら、白蘭は骸に問い掛けた。
しかし骸には答えられる余裕がない。
白蘭は“少しずつ”のつもりでも、骸にとっては大きな快楽だった。




「ゃ……ッあ…ぁあ‥。」

ゆっくりと、でも奥までしっかり突き上げてくる。
この快楽を自分に教えたのは彼。
一方的より相思相愛の方が気持ちいいというのは本当だった。

こんなに自分をわかってくれるのは白蘭だけでいい。
そう思うようになった骸にとって、白蘭が今まで自分以外の人を抱いた事実は、受け止めたくなかった。
他人に精子をばらまいて隠し子、なんてことは簡単に想像ができるから。

世間ではこれを嫉妬というのでしょうね。




「君で何人目…って、」

「っ…僕、以外にッ
何人、抱いたんだと聞いてるんです!」

「骸、君……。」

「ぁっあぁッ…ゃぁっ」

突かれる度に乱れる蒼い髪。
それを白蘭は指で梳いてくれる。
そして相手のことを気に掛けながらも絶頂まで突き上げる。

こんな事、何人もの人にしてきたんだろう。
そう思うと何だか切なくなった。




「ぁ、ぁァっ…ぁ、」

「嫉妬…なのかな。
それは‥っ」

「んぁっ‥ッぁあああ!!」

熱い。
酸素が足りない。
気を失いそう。
幸せ…。

今日もまた中に注がれる精液。
体の隅々まで行き渡るよう数回腰を揺らすと、骸の孔は飲み干した。
そして荒々しい息を整えながら白蘭と向かい合う。




「可愛い…嫉妬なんて。」

「ンん…。」


「………っ」

まだ物足りない。
骸は引き抜かれた白蘭の性器を扱いた。




「僕には、そんな骸君しか見えてないよ。」

誘うのも上手くなったね。

そう囁かれ顔が熱くなる。
熱の急上昇に釣られて躰が更に欲深くなった。
骸は白蘭に抱き付き、再び白蘭の性器を自分の中に入れはじめる。
それにはさすがの白蘭も驚いたが、快楽に崩れる骸の体を受けとめて熱いキスを繰り返す。




「っン‥びゃ、く…らッ」

「…………。」

「‥離れ、ないで……ッぁあ。」

白蘭は再び腰を揺らした。
今はただ、お互いの躰を貪ることしか頭に無い。
意識が飛ぶまで、無我夢中に体を揺らしてお互いを感じ合う。

強欲な性格ゆえ、精液だけでは物足りない。
全ては自分だけを見てもらいたいが為。
質問の答えなんてまた後で聞けばいい。





(最後は自分に帰ってくるように)


08,03/19
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