ザーザーと激しい雨が降り続けた。
まるで、俺の心を見抜いたかのように。


「止まないね」
「そうだな」


俺とヒナタはたまたま出くわして、そのへんをテキトーにうろついてたんだ。
本当に、他愛のない話をしながら。

そしたら雨が降りだした。

仕方がないからそのへんの店先で雨宿り。
雨が止むまで、雨宿り。
さすがにずっとここにいるわけにもいかないが、俺としてはずっとこうしていたい。

ヒナタと二人きりだなんていうだけで心が弾む。
空はどんよりとしているけれど、俺の心は虹がかかって晴れやかだ。
いや別に、告白してうまくいったとかいうわけじゃないけどさ。

けど。
なんとなく、晴れやかなんだ。

ヒナタと、こうして空を見上げているこの時間。
ただ見上げているだけだけど、でも、なんとなく気分がいい。
ヒナタがとなりにいるだけで、こんなにも心が和むんだ。

だから、頼む。
頼むからさ。

俺からこの時間を奪わないでくれよ。


―まだ、こうしていたいんだ。








遣らずの雨
雨、雨、降れ、降れ。もっと降れ。









リゼ