花火

『 花 火 』
※現代パロディ+バカップル



今日は待ちに待った花火大会の日




なまえと水月は二人っきりで花火大会の会場から離れた丘の上にいた

『やっぱり誰もいないね!』

「そりゃね。祭り事が有るのにワザワザこんな所に来るのは僕達ぐらいだよ…。」

『水月だって人混み嫌いだから良いじゃない!それに此処は花火を見るのには“穴場”なんでしょ!』

「(穴場と言うか人気の無い所)」

『早く花火上がらないかな!』


二人は丘の舳(へさき)にあるフェンスに寄り掛かり街を見下す
日も沈み辺りは真っ暗だが、祭りの提灯などで街はまだまだ明るかった


風と一緒に流れて来たなまえの髪の匂いが微かだが水月の鼻をくすぐる


ギュッ……


『っ!』



自分の背中が暖かくなるのを感じたなまえはゆっくり微笑みながら後ろを振り向く


背中が暖かくなった理由がわかったから

『水月…///』

「…寒くない?」

『っ?…水月が居るから平気!』

「・・・そう///」

『(寒くない?っだって!今は夏なのに、寧ろ蒸し暑いぐらいだよ!)』

なまえは水月が抱きついて来た言い訳を聞いて密かに笑った


『(でも、やっぱり嬉しいな///)』

なまえは水月に甘えられる事に嫌な気はしなかった

だからなまえも自分の気持ちを伝えるように水月の背中に腕を回した

「っ?!」

『花火が上がるまでこうしてても良い?』

「…うん!」


水月がなまえを強く抱き締めたその時・・・。





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