@サス水+重+香


「ん〜」

頭が痛い。
身体もダルい。

昨夜はしてない、だとしたら…


「え、風邪?」

「なんで、してない、で風邪に繋がるんだ」

「あ、重吾」

「喉は痛いか?」

「んー…そういえば少し。」

「普通そこで風邪か定めるだろ…」

「え、なに、心読まないでよ恥ずかしい」

「俺にそんな能力は無いぞ、全部口に出てた」

「わ、マジですか」

「飯は食えそうか?」

「…んー、飲む系なら‥」

「そうか、やはりゆっくり休むべきだな」

「そう?じゃあそうしよっかな‥、ねえサスケは?」

「出掛けてる」

まったく、体調悪いのにサスケサスケと良くなついてるな、なんて重吾。

いやいやなついてるとかじゃなくてさ
ふつーカレシなら心配して来ない?どこ出掛けてんのさ。

‥てゆかボクが夢見すぎ?

でもさぁ期待しちゃ駄目?
それくらいいっかなぁて‥

駄目か‥

はぁ

仕方ない、今日はゆっくりしてようかな。

重吾にいっぱいわがまま聞いてもらおっと。

「ゼリー食べたいなぁ‥」

「食欲あるんじゃないか」

「ないない、元気もない」

「そんなにサスケに会いたいか水月‥」

ちょっと、呆れた目しないでよ

傷付くなぁもう。
仕方ないだろー、ボクだってこんなにサスケの事ばっかり考えることになるなんて思ってなかったよ。


「女々しいって言うの?これ」


なんか情けないね。

そう言って笑ったら重吾の表情も柔らかくなって

「へへ、変だろ、ボク。」

なんか安心した。

「いや、良いんじゃないか。本人に聞かせてやりたいもんだ」

「えへへ、内緒だよ重吾」

「ふ…分かった」












「おい、入ったらどうだよ」

「…………」

「ウチが開けてやろうか?」

「…やめてくれ」

「…以外とヘタレか、サスケ…」

「黙ってろ香燐」


部屋の外で項垂れたサスケとそれを見つめる香燐がいることは…


二人は知らない。



中から聞こえる話ににやける頬を隠しながら
できるだけ冷静に見せるサスケ…

「…サスケ」




「サスケ、香燐、いつまでいるつもりなんだ?入るなら入れば良いだろう」

「「重吾!!!?」」


「……水月寝てるから。今の内に入れよ?」






(……ま、狸寝入りだけどね。)



本当は途中から部屋の外にいるの知ってましたー。

小さく悪戯に笑って近づいてくる足音に
そっと目を伏せた。



「水月‥、ただいま」



おかえり。
遅いよばあか


額に触れた冷たい手。
ビニール袋の置かれる音


ねぇ暖めてあげるから


手を握って…?





-終-

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