@サス水


冷蔵庫で見つけた見慣れない缶。
うん、カルピスて書いてある。
ラッキー、ちょうど喉乾いてたんだよね

ボクは気にせず缶を開けてぐいっと飲んだ。


「はぁーっ」

良く冷えてて美味しい。
なんかちょっと炭酸きついね。
あ、そうか
カルピスソーダだったんだね

「ん〜、しかし誰が買ってきたのかな……ま、いっか」


ん、ごちそうさま。


「えー‥と缶のゴミはどこだったかな」

ちゃんとしないと香燐とか重吾は怒るし‥
まぁサスケはね、ボクには多分怒んないけどさ?

怒られないのが一番だし、ね


「んー…、と?ああ、あったあった」


カラン。

ビニールに投げ入れて一歩。




「うわっ…!?」



ばたんッ

「いっ、たぁ…なに、もう‥」


足元がふらついて転んだ。
まったく、こんなとこにビニール袋捨ててかないでよね。

足の裏に貼り付いたそれを剥がしてまた立とうと壁に手を伸ばした。


「よ、と‥ふー……あれ?」


なんかふらふらする

足元がおぼつかない。


「えぇ……?」

風邪、とか?


「まさかね…」


あーなんか今すごくサスケに会いたいなぁなんでだろ…


「さすけぇー」


何故か壁づたいに歩きながらサスケを呼ぶ。

「さすけーっ!!」


「うるさい、なんだ!」


がちゃっと戸を開けて出てきた目的人物。

「んはっさすけえっ」

ボクは思わず抱きついた。


「‥ん?な、どうした…?」

戸惑いながらも抱き返してくれる。
えぇ?なんだろなんか…?

「へへ、さすけ、大好き…」

「え、あ、ああ…?」

「‥さすけは?」

「……、どうした水月…?」

ちょっと、なんで答えてくれないわけ!?

「さすけのばかっ、ぼくのこと好きじゃないんだっ」


うぇえ…っ

ボロボロと涙がこぼれる。


サスケは目を見開いてぱかっと口を開けた。


「ぼくは好きなのに‥っ、じゃああの夜も昨日の夜も一昨日の夜も全部嘘なんだね!?ふぇえっ‥っ」

「お、おい!?」

慌て出したサスケ。
なに、全部嘘なの?

君、ボクを水槽から出した理由とか
初めての夜に打ち明けてくれたあれとかっ‥

「うぇええ‥っさすけのばかぁ‥っ」

「あ゛ーっも、なんなんだ!」

暴れだすボクの身体を抱きしめるサスケ。

「なんだよっ離せっ、ボクのことなんて好きじゃないんだろっ」

「チッ‥ああ、好きじゃねーよ」

「!!」

ぴた、ボクは凍ったように動かない。

いや、動けなくなった。
代わりに涙が溢れ出す。

「あ‥そう、やっぱそうなんだ」

「……はぁ‥」

「う‥はなして‥」

サスケを押し避けて離れようとする
でも何故か彼は離してくれない。

「お前はバカだな、‥言わなきゃわかんねえのか…」

「っ……なに」

「好きなんてとっくに過ぎてんだよ、……愛してる。水月」


「ふぁっ……」

言葉と共に口付け。


ああ、なに、幸せだなあ‥

涙はもう止まって変わりに笑顔。

「えへへ…さすけぇ」

「‥なんだよ」

「もっと‥」

唇を寄せると噛み付くように付けられた。

「ん、んぁ、んん‥さす、け‥」

「水月…」

「んん‥?」

キスに酔ってると呼ばれた。
ボクはありったけの笑顔で答える。

「なぁに‥?さすけ…好き」

「……、なんでもない、俺もだ」

「へッ…やったぁ‥」

何か言いかけたがやめたらしい
またボクにキス。

「ぁ‥っ」

舌が‥


「んん……ふぅ、ン‥」


気持ち良い‥。


「さすけ…」

「‥水月、」

「なぁに?」

「続き、したくないか?」

「んぇ‥?さすけのスケベ…」

「嫌なら良い」

「んん、違うのっ、いじわる…」

「フン‥」


じゃあ俺の部屋に行くぞ。


そう聞こえた。
サスケが自分より身長の高いボクを抱き上げて歩く。

‥も、やめてよ恥ずかしいな


「さすけぇ‥だあい好き‥」

「俺は愛してるて言ってるだろ」

「えへへ‥うん」





すき、すきすき、大好き

サスケ……


「えへへ、さすけえ」

「わかったって‥」

「今日どんなことするのお‥?」


「さー‥、今日はお前が可愛いからな、どうしてやろうかな」

「んふふ、いつもでしょ?ちがうの‥?さすけ‥」

「ああ、いつもだよ」


サスケの首に抱きついて甘える。
甘えてるボクの頬にキスをくれるサスケ。

えへへ、だあいすき。



「さぁすけえ‥」

「ああ、なんだよ」


すごくすきだなぁ‥


-終-
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