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『お前って人に感謝しねぇーだろ?』
え?
『何でも当たり前だと勘違いしてんじゃね?お前なにしてもらってもお礼しないタイプだろ。』
ズケズケとチャラ男は失礼極まりない。
そしてドンドン続けて言う。
『他人を見るための「リンク」教えた時、自己紹介はしねぇーわ、お礼は言わねぇーわでお前頭オカシイんじゃねぇのか?』
なに?
どういうこと?
どうして私はこんなに悪口を言われているんだろう…?
ただ分かるのは「スゴく気分が悪い」ということ。
『まだ分かんねぇのか?』
『何が?』
『お前、すんげぇ性格悪いって言ってんだよ。』
何こいつ!
スゴく腹が立つ…
八つ当たりでもしてるのかと思うくらい私へ嫌がらせの言葉を突きつけてくる。
『死んだのがよく分かるわ。』
『あんたに私の何が分かるって言うのよっ!!』
『は?知るわけねぇし。何言ってんだ?』
この言葉に流石にキレた。
『知らないなら勝手なこと言わないでよ!ムカつく!!』
『言うに決まってんだろうがよ!お前、自分がしたこと分かってねぇんだろ!?』
何を言っているのか分からない。
何でこんな奴に会ちゃったんだろう?
早く離れたい。
私はこの場から離れようと歩き出した。
『おい、待てよ!』
『……。』
黙ってそのまま歩き続ける私。
こんな奴、相手にするだけ無駄だ。
いくら時間があっても付き合いなんてしたくない。
バカップルを背に夕方染まる廊下へと出て行く。
突然、私の腕が掴まれる感覚がした。
『え?』
『持てや、コラ!誰が勝手に逃げて良いっつったんだよ!?』
怖い…!!
男の人ってこんなに怖いの!?
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