貴方を蝕む十三番目の人格無神論者が崇拝するもの白雪姫に寄生する揚羽蝶失恋憔悴ピンクネヲンお手々つないで飛び込み自殺




キルアを、べたべたに甘やかしたい
キルアを、ただただかわいがりたい
キルアを、徹底的に鍛えたい
キルアを、メロメロにさせたい
キルアを、俺なしじゃ生きれなくしてやりたい
キルアに、やさしくしたい
キルアに、好かれたい
キルアが、好き
キルアを、困らせたい
キルアの、泣き顔が見たい
キルアは、俺のもの
キルア、あいしてる
キルアを、殺したいくらい抱きしめて誰にも渡さない



*****



「…、お、お助けください、神様…、っ」
「?お前がかみさまじゃないの?」

神だから崇めろって教会に来る人に威張って恨み買ったかみさまじゃないの?

「かみさまだから気に入った子供食べても良かったんじゃないの?」

ずるずる尻をついて逃げるこんなのでも、かみさまなんでしょ?
十字架のネックレス粉々にしたのが悪かったかな

「あ、あなたを神と崇めます!なので、なので、お許しください!」
「いいよ。お前に崇められたくないし、かみさまならなくていいし」

死んだから聞こえてないけど、かみさま

「かみさまって、何だかな」

教会を後にして道中考える
崇める?
崇めたい存在が、かみさま?

「キルアしかいないなあ」

あのかわいさは崇めたい
かみさまでも従う気もないから存分に犯すけど、俺のかみさまはキルアだなあ



*****



「キルアも、白いね。シンデレラのお姫様より、白雪姫かな」
「何だっけそれ」

お母さんに捨てられて森で小人と暮らすキル
肌が白くてあまりにかわいいからお母さんは嫉妬する
魔女になってまで免疫のついた毒がたっぷりの林檎を食べさせたい

気にしないで食べるキルアに、群がる揚羽蝶
死を招く黒く鮮やかな羽

死なないキルア
かわいさを吸おうとキルアに寄生する揚羽蝶

「あんな毒々しいのが、天使より白い羽根が生えたキルアに敵うはずない」

魔女も揚羽蝶も俺が殺して、キルアからキスのお礼をもらってやる



*****



「またフラれちゃったよー。イルミ、慰めて?」
「やだよ。気分じゃない。あ、ほら」

周り一面ホテル、ホテル、ホテル
男が男を、女が女を、女が男を買ってるよ

「あれ、子供売り専門店だ」

街全体がピンクのネオンに包まれて、一際輝くピンクの看板

飛び付くヒソカに、手招きされる

「ねえ、ここのナンバー1」
「あれ?キル?」

うわあ、写真かわいく撮れてる
まあ、元が良いからだけど、ピンクのナースってどれだけかわいいんだろ

「これは確かめないとねえ?イルミ」
「俺がキル間違えないよ。俺、この子」
「…ナンバー1は、高いですよ?」
「いくら?」
「…そうですね、50…でいかがですか…」
「じゃあ、50億、一括で」
「へっ?お、億、?」
「今言ったよ。買うから、早く連れて来て」
「は、はぃいっ」

てか、億以外あり得なくない?
兆まで余裕なキルアじゃない?

「出すねえ、きみ。身請け出来てるよ」
「え、キルアの人生買っちゃった?」

ああ、うれしいのかな
かわいく速く足が向かって来る

「お待たせしました、ほら、こちらの方が」
「………イル」
「キル」

早い物勝ちだったなあ
だけど、キルアが50億って馬鹿にしてる

「あと半分、おこづかいであげるね。行こ」
「……………、」

てか、100億でもまだまだ全然足りないけどさ



*****



「飛んでみて」
「…イル兄、一緒に…」

震えて、すがる様に見つめるから

「こんな崖全然高くないのに。一回だけだよ?」

震える手を強く掴んで、強く握り返されて

「、う、わ」
「…ほら、怖くなかったでしょ?」

だから本番も怯えちゃダメだよ?
俺を信じて飛ぶんだよ?

しっかり、手を握り合ってね










[*前へ] [#次へ]

戻る
リゼ