僕にできない事なんて無いって、昨日気付いたんだトキメキ★想像妊娠あんたが好きだったあの子、殺しちゃったかも私の愛しいダメ男ちゃん




いい加減むかついた、から、殴った

「……………」

反応ないから、今度は蹴った

「……………」
「酷くない?」
「……………」

椅子を投げてみた
椅子だけ砕けた

折れた尖った木片で、キルの脚を刺してみた

「……………」
「酷くない?」

白い脚から血が出たから、舐めた
ピク、と反応があった

「脚、感じる?いたいの、気持ち良い?好き?」
「……………」

酷過ぎない?

キルの顔を殴った
ガンガンに殴った、殴れた
キルの脚を折った
ボキン、て折った、折れた

出来た、出来るんだ、俺って
キルのこと、こんな風に出来るんだ

それじゃあ、生きてて出来ないことないんだ、俺って


「昨日の話ね」
「キルアが何したの」
「好きだよーって言っても無視するし、好き?って訊いても答えてくれなかった」
「たまったもんじゃないね」
「でしょー」
「いや、きみじゃなくて」
「ん?」



*****



毎日イル兄の精子をたっぷり注がれても膨らまない腹

「ブタぁ。お前ウソついたべ」
「あぁ?」
「にんしんしないじゃん!!」

いっぱいの精子を受けて腰を浮かして奥に流したら孕むって言ってたろ
つわりも、腹も全然膨らまない、痩せ

「うそつきーくそブター」
「…へっ。兄貴が本気じゃないんだろ。出来る訳ねえし」
「…んだと」
「そんなにやってて出来ねえなんて、お前もふにんしょうだろ」
「イル兄本気だし!ゴムしたことねえし!上等だよ、孕むまでやってやるわ!!」
「早く孕めや!!子宮と胎盤埋めてやるから、早く受精しろ馬鹿!!」
「、っくっ…そーっ」

子宮をイル兄がノックして
たっぷり精液受精して
孕みたい、孕ませて

にんしん、してぇよぉおぉぉ…



*****



「あ」

俺を見てフェイタンの足が止まった

「お帰り。どーした?」
「殺したかも知れないね」

手を突っ込んでぴょんぴょん岩の椅子を跳ねた

「殺さねーで宝盗れるか?」
「マチ。こいつのお気に入りて」
「キルア」
「そいつ」

なーに言ってんだかと思ってたのに、名前が出たら、この様だ

悟られる前に、マチが助け船

「フェイタン区別つかないからね。あんな感じの子いっぱいいるじゃん」
「率先して殺しに行くのも、フェイタンじゃん?」
「キルアって子が気に入らないみたいな殺し方するもんね」
「「シズク」」
「え?」

フェイタンの殺気に、シズクを咎めるマチとシャル

よく分かんねえけど、良かった

「なかなかいねえだろ?顔も体も良くて強ぇーガキ」

つい息をもらした俺に、ホームを半分壊したフェイタン

「フィンクス〜」

困り顔で修復作業のシャル、を手伝うフランクリンとボノ
呆れるマチと、不思議がるシズク、と俺

「え?何?」
「何だよ?本当のことしか」
「「「「喋んなフィンクス!!!!」」」」

「「??」」

「………くそが」



*****



アレがいないとだめなキルアお兄様に、キルアお兄様がいないとだめなイルミお兄様

「……………」
「どうした?」

なのに、なぜ…

「お母様から頂いたのですが、ミルキお兄様もよろしかったら」
「小豆かあ。チョコのがいいけど」

サンキュ、と小振りな甘味を口になさる豊満な体型、ミルキお兄様
あのダメ男達が許されてるのは、つくづく外見のおかげなのだ
痩せたらミルキお兄様も、ミルキお兄様が痩せてしまったら

見た目のいいオタクの異様なウケの良さを知ってる僕は黙ってる
これ以上ダメ男を増やさない為にも、僕は







[*前へ] [#次へ]

戻る
リゼ