お花見





「あぁ〜、お腹いっぱいっ!!」



かごめは自身の腹を摩りながらその場に寝転んだ。




「どの料理もすっごく美味しかったですねっ!!」


満足そうに言うりん。





「そうねっ、また来年もやりましょっ!」


かごめの言葉に、りんは顔を輝かせると

「はいっ!是非っ!!来年が楽しみですっ!!」

と言って嬉しそうに笑った。






「では、そろそろお開きと致しますか。」



弥勒の一言で、一行は後片付けを始める。






「殺生丸、結局来なかったわね…。」


片付けをしながら、かごめがボソリと呟いた。




「はい。でもなんとなくわかってましたからっ。」


あっさりとそう言ったりんは、無理をしてるようには見えない。






本当に平気なんだ…。



かごめはりんの様子に、思わず感心した。





「けっ!!あんなやつに期待する方が間違ってらぁ!」



「ちょっと犬夜叉っ!!」


吐き捨てるように言った犬夜叉に、かごめ喝を入れる。





「きっと忙しかったのよ!」


かごめの言葉に、りんはにっこりと笑った。




「ありがとうございますっ。でも本当に、あたしは大丈夫ですからっ!」



そう言ったりんに、かごめは


「そう…。」

とだけ言って優しく微笑んだ。




ーーーーーーーーーーー





片付けが終わり、一行がその場をあとにしようとしたその時ーーーー。





「あの、あたしはもう少し桜を見てから帰るので、皆さんは先帰ってて下さいっ!」



りんがかごめたちに向かって言った。





「わかったわ!気を付けてねっ!」


かごめが笑顔で答える。





「あまり遅くならないようにな。」


楓は少し心配そうに言った。




「はいっ!夕暮れまでには帰りますっ!」

楓を安心させるように言うりん。




「じゃっ、またねっ、りんちゃんっ!」



「はいっ!!今日は有難う御座いましたっ!!」




りんはそう言うと、かごめたちに手を振って皆と別れた。
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