俺と彼女@
「龍、おいで?」


俺はこの声に逆らうことはできないのだ。この人は俺の彼女。楽の幼馴染だ。楽の幼馴染だからもっとガツガツ系の女の子なのかと思ったらその逆で、なんだかわたがしのような、ふんわり系の女の子らしい子だった。(だから最初は二度見してしまった…)
それから俺たちが仲良くなるのは早く、友だちとして何気なく生活してたのだが、ある日楽に「お前、あいつのこと好きだろ」といわれ、途端に意識しだしてしまったというわけだ。そしてなんと彼女から告白され、思わず泣いてしまったのは記憶に新しい。(そのあと、とんでもなく恥ずかしかったが。)

付き合って、わかったことがある。


「龍」

「ん?」

「すき」

俺の膝に乗って、笑顔でそう言う彼女。彼女はとても素直で、ちゃんと言葉に出来ること。男前…という言葉が正しいのかわからないが、俺は彼女の言葉ひとつひとつにドキドキしてしまう。こう言うのもサラッと言えてしまう。そこがとても羨ましい。


「…おれも、」

「んー?」

「…お、俺も好き!」

たぶん顔真っ赤だ。あぁ、恥ずかしい。好きというにも一苦労な状況だ。そんな俺にお姉さんタイプの彼女は「言えたね、いい子いい子」と俺の頭をなでる。こんなところをほかの人(特に天とか楽)に見られたら恥ずかしいけれど、こんな彼女のことが大好きだ。


「龍」

「な、何?」

「今日龍と一緒に寝るね!」

「え?!」


…これは俺が乗り越えなければならない試練なのだろうか。


俺の彼女


(龍、こっちむいてよー!)
(む、無理!恥ずかしい!)
(龍ってばぁ!)
((む、胸!胸当たってる…!!))



20151030

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