足裏マッサージ
292:本スレより転載 1/2
10/10/09(土) 02:23:58 ID:VgPYQW7o0
立ち仕事ゆえの疲れがたまると、深夜にこむら返りが起きる。両足ときた日には息を潜めて歯を食いしばる。
さすがにむくみに耐えかねて、久しぶりの足裏マッサージに行くことにする。
左足裏から始める台湾式。珍しく施術士は女性。指が細いゆえ圧力のかかり方はピンポイント。
あいさつもそこそこにオイルをかけられ、やわらかにさすられ。
つちふまずに指の這う。
ぐりっ。
両手の指がなにかを押し潰すようにすべる。
痛い。ぐいと指す痛み。
足裏の中心から外に流れるように、押し潰すしていく。老廃物が動き出す。
痛いのにやめてほしくない。さらに力は増していく。足の指、かかとのつけね。
刺す痛みは強く弱く。我慢はしないがなぜか内臓が動く。
やがて指は固くしこった部分をほぐしにかかる。何回となく往復し、次第にやわらかになっていく。
293:本スレより転載 2/2
10/10/09(土) 02:24:42 ID:VgPYQW7o0
書きなぐりです、ごめんなさい。
初めて施術士がハスキーで聞き取りやすいゆっくりとした声で尋ねる。「ずいぶんと辛いのですか?」
足裏の固さ具合とすぐに理解しても、なぜかそれだけとは受け取れず。
再び指は動き出して左の足裏を揉みこんでくる。
ぐい…ぐぃ…ぐい…ぐっ…
リズミカルに這うように、次第にやさしく土踏まずを往復する。
痛くなくなった。そしてしばらくぶりの血の温かみを感じ始めた頃、右足裏に指は変わった。
施術士の親指の腹が左足と同じように右にも来ると予想していたら。
くっ。中指の関節の外側を使ったようで、指す…あるいは刺す感覚。
初めて声が漏れた。
痛い。
なぜ違うのか。容赦なくいくつかのポイントを巡り次第にその痛みは、膝の関節に収斂する。
不意に右膝の関節を温かい布で覆われた。痛みは足裏とも膝の関節とも分からなくなって、おしぼりのようなタオルの蒸気とともに拡散していくようだ。
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