シュレディンガーの僕

深夜1時、最終列車の1118両目に乗っていた。
座席の一番端に寄りかかるように夢心地で色々なことを考えて、ぼんやり明日の晩御飯のメニューも決めようとした時だった。それまでほぼ満員だった車両内にぽつぽつと空席が目立つように乗客が徐々にいなくなっている。いなくなることはしょうがないことなので、あまり気にしていなかったのだがそれが唐突だったから、僕は急に不安になった。みんなどこに行ったのだろうか。
そうして狼狽している僕の目の前で、突然少し体格のいいサラリーマンが開いていた電車の窓に何か呟いて飛び込んだ。真っ暗闇の窓の向こうはサラリーマンを吸い込むと何事も無かったようにさあさあと風を鳴らしている。そんな名も素性も知らぬサラリーマンのハッピーエンドを見届けて、乗客は歓声を上げた。すごいなあ、と僕も感動した。
次に気が付けば乗客は僕と徹夜明けの開かない目をした学生の2人になっていた。彼女はしきりにぶつぶつ呟いているが、僕はとうとう眠くなってきて終点まで寝ようと瞼を下ろす。
途中下車って危ないなあ、そう思った。終点の駅についたら歩いて目的地まで戻ればいいのに。








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GOOD ON THE REEL ハッピーエンド
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