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場所は、イタリアの首都ローマ。
クリスマスシーズンが近づき、街も、人の心も浮かれていた。
ひっそり閑とした、廃ビルの角に、1人の少女が、座り込んでいる。あたし、だ。

そこに、1人のおじいさんがやって来る。



─どうしたんだい?こんな所で…。お父さんか、お母さんは?


…いないよ。あたし、ここにずっと独りでいるの


寂しくは、ないのかい?


寂しいよ…でも、仕方ないの


そうか…。じゃあ、私が、君に、居場所をあげよう

一緒に、来るかい?


……うん!





ピピピ、ピピピ

真っ白な部屋で、無機質な電子音が、朝を告げた。ベッドに入る前に力尽き眠ってしまったあたしは、目覚まし時計の第一声と共に目を覚ました。




『(…またかぁ…………)』




最近、あたし、早川ひかるは、頻繁に同じ夢を見ています。あたしが、おじいさんこと、ボンゴレファミリー9代目に拾われた日の夢を。




コンコン…
「失礼します、ひかる様。9代目が、お呼びで御座います」

『9代目が?』




9代目が呼び出しなんて、珍しい。
何があったんだろう




「はい。何でも、急ぎの用事だそうで…」

『(急ぎ…?)分かりました。すぐに伺う、と、伝えておいてください』

「かしこまりました」




目を閉じて、少し先の未来を覗く。

…─ジャッポーネ…10代目…




『?』




ジャッポーネ?10代目…沢田綱吉くん?
何が何だか、分からない




『とにかく、急がないと…』




あたしは、ハンガーに吊るしてあるスーツに着替えて、部屋から出た。










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リゼ