林檎
散歩に行こうと 外に出ると
林檎が木になっていた
ちょうど小腹が空いていたので
一つ食べようと 手を伸ばした
でも 届かない

跳んで 伸ばしてまた跳んで
ぴょんぴょん よいしょまたぴょんぴょん

夜が来て朝が来て また夜が来て
春が来て夏が来て
秋が来て冬が来て

幾ヶ年が過ぎ去って
やっと手にした林檎の実は
まんまるまるまるまるっまる

さあ食べようと口開けると
下から枯れ葉がカサカサ抗議
私はちらりと彼らを一瞥すると
彼らにどかりと乗っかって
いただきますと
むしゃむしゃまぐまぐむしゃまぐむしゃまぐ

心愛


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あきゅろす。
リゼ